ダンボールコンポストのその後
生ごみを堆肥化する。これがごみ対策の基本だ。生ごみはごみの20~30%にもなり、水が70%も含まれる。焼却するにはとても不向きなごみだ。これが小田原では80トンあるそうだ。何とか、40トンまで減らす。これが当面のごみ対策の、方向性だ、と考えている。加藤市長も生ごみの堆肥化を明言している。市民として何が出来るか。ここの家庭の暮し方、家族構成。あるいは地域の状況次第で、対策が異なることが見えてきた。だから、先ず生ごみを減らす、実験を開始することが、当面の課題だ。市民が出来る実験としては、「ダンボールコンポスト」がある。私も9月の10日ごろから実験を開始したから、現在73日目に入った事になる。そのときの課題が以下の7点である。
1、臭いが出ない。
2、虫が出ない。
3、手間がかからない。
4、家庭で出る生ごみは全て処理できる。
5、出来た堆肥で、野菜が作れる。
6、お金がかからない。
7、室内に置く。
この中で、2、虫が出ない。これは失敗した。小さな小バエがでる。最近寒くなった為でない。他については、生ごみを畑に埋めていたときより、楽になったと好評である。野菜を作れるに関しては、先輩の素材を使い実験した。コカブを蒔いて比較した。とてもいい材料であることが判った。比較調査では販売されている肥料より選りすぐれている。熟成されていて、使いやすい。この点では私のところの発酵鶏糞より、優れていた。お金がかからないと言う点では、我が家では最初の腐葉土と言うのを、300円ほどで買ったが、これは土も買わなければならないという人のためである。そのほか米ぬかや、鶏糞も買わなければならない人には、僅か費用がかかる。
73日経って、ダンボールコンポストの発酵能力がガクッと落ち、堆肥に若干ネト付が出てきた。少し休ませて見ている。その間に第2のダンボールコンポストを開始した。原理的に塩分など、ミネラル分が一定量を超えると、発酵は落ちてくるはずだ。そのあたりで畑に返し、肥料として使うのが現実的な感じがする。現在行っているのは、実験であるのでさらに継続してみる。新たにもう一つダンボールを設置してみると、状態で入れ分けるというのも、スペースさえあれば良い方法である。ごみは極端に多いい日もある。こう言う時には2つに分けて入れる。一つで大きいのを作るというのもあるが、どうも2つにして、状態を見ながらの方が、楽なようである。これも今後観察を続けてみる。
現在、ごみ処理広域化が検討されている。この中で、焼却場の位置。最終処分場の位置などは、市民が検討に参加するのは、困難が予想される。ぎょうせいがかたくなに秘密主義をとっているのも判らないではない。しかし、どのような処理法にするのか。市民の参加した実施実験経なければ、まったく机上の空論になるだろう。例えば溶融炉にして、何でも燃やせばいいというような、焼却炉にするならば、分別とか、リサイクルとか、少しでも減らすための今までの努力も水泡に帰す。その意味でも、17年3月に出された基礎調査を洗いなおす必要がある。ごみ量の推計値の見直し。焼却炉一つ、最終処分場一つの案の見直し。炉の耐用時点をほぼH26年とする推定の見直し。小田原市に焼却炉を設置すると言う安易な見方の案の見直し。基礎調査から4年近くが経過し、基礎調査での推計が既に、齟齬を生じている。今の時点で基礎調査をやり直し、合理的な判断を行うべきである。
以上の基礎調査を行うに当って、環境省の提示しているごみ会計がなされていない。この会計方式で、先ず、各市町村を荒い直すことが先決である。その上でなければ、広域化した場合の経済合理性など、推測できるはずがない。それをせずに、安易に距離関係だけで、小田原市に焼却場をおくことが、輸送の側面から見ただけで経済有利性があると結論付けたことは、現実性にまったく欠ける。焼却炉が出来ることで、周辺地価が下落する。あるいは観光地であり、イメージが悪化する。周辺住民数が多く、生活に影響があるならば、これもごみ会計的にはマイナス要素になる。あらゆる要素を加味しないかぎり、経済合理性は推測できない。本当はそうして細密に判断すると、広域化することには、何の経済的な合理性が無いことが見えてくるはずだ。
昨日の自給作業:ほうれん草ダイコンの種蒔き1時間 累計時間:24時間