累計雨量276
舟原の累計雨量が276ミリになった。一日雨量であれば、過去最大量だ。 8月24日12:29 西湘地域に「大雨洪水警報」発令 17:00 「土砂災害警戒情報」発表
幸い舟原周辺で、土砂災害は起きてはいないようだ。朝方から雨も止んでいる。相変わらずの極端な、荒々しい天候だ。田んぼの水も畦を超えて流れていたが、畦が壊れる事はなかった。しかし、なにやら訳のわからないごみのようなものが、大量の流れて、道路に散乱している。久野川も赤土を溶かしたような濁った水だ。幾らか雨が降れば、すぐ濁る。田んぼへの水も砂混じりだ。濁り水を入れたくはないのだが、水を止めていた一番上の田んぼはもう土が出ている。抜けが良く田んぼの土とは言えないくらいの土だ。道路が改修されたときに、田んぼも補修があり、その際に山の土を加えたらしい。
腐食質が足りないと思う。腐食質が増えれば水ももう少し貯まるような土になってくるだろう。稲藁は戻さない。藁は畑に使いたい。今年は特に畑の方で必要としている。稲藁を田んぼに戻さない。これの方がどうもいいような気がするのだ。もし戻すなら、堆肥として積み上げて、その後に、戻した方がいい。ただ撒き散らして、土に戻すやり方は稲藁を大切に使っている気がしない。今年の昨年と続けてのヒントがある。長年腐食が貯まっていたような所では、すごい稲に成ると言う事だ。海老沢さんの休耕地の田んぼ。坊所田んぼの草を積んであった後の田んぼ。これが、すごい稲になった。普通に耕作した田んぼとは、明らかに違う出来なのだ。背丈が伸びる。分結が多い。葉も厚く幅広。茎は太く。穂が200粒はあろうと言う大きさ。
トレス・小川さんの坊所田んぼは、2反にあった緑肥を昨年、一箇所に集めて5メートルの山に積み上げた。コッコ牧場で耕作したのだが、草が邪魔との考えで、積み上げておいた。その前年は私が耕作していて、わざわざ蒔いた緑肥だったのだが、そんなものを田んぼに入れたらいけない。こういう考えで田んぼの一箇所を潰してまで、草を邪魔に積み上げた。それで、「あーぁ、口を出してはいけない。」この事を肝に銘じた。おかしいと思って口を出さない。その草堆肥の山が一年経ち、随分減ったものを1畝ぐらいの所に広げて代かきをして、トレス・小川さんが田植えをした。だからその辺りが浅めの田んぼになっていた。谷戸田の水口の上の日陰。悪条件の場所だ。所が、本当に驚いた。その部分がバリバリの大出来だ。葉色も確かに濃い。しかし、倒れるような柔な感じは少しもない。もしこの形で、田んぼ一面が出来上がれば、すごい出来になるだろう。
腐食質はいい。草堆肥はいい。じわじわと土の改善をして行く。たまたま、偶然の事から、土のよくなる過程の断面を、見る事になった。あらゆる形で草や、落ち葉を入れていく。外から持ち込むことが出来ないなら、草量のある緑肥を充分に作る。これは翌年と言うより、3年先の土に反映するだろう。山が良くなれば、山からの水が最初に入る舟原の田んぼは、いい田んぼになる。山が、杉檜の植林で管理も不充分、表土が削げ落ちる状態。これでは土のよくなる循環が最初で断たれている事になる。これは手入れの仕方だろう。大きく山を改変するのでなく。継続して管理する体制を作り出すこと。そうしたことが、小田原の農業全体にいい反映をしてくる。これから、荒くなる一方の気象の変化の中で、生活環境をやわらげる、最大の要素が田んぼになる、この自覚が重要。