讃岐うどんの作り方
先日Takeさんのお誘いで、讃岐うどんの玄さんのうどんの会に出させてもらった。讃岐うどんと言う事で、大変興味があった。私は山梨のホウトウで育ったから、うどんといえば打ち込みうどんで、作り方がだいぶ違うと言う事は聞いていた。どんな風に打つものか、興味シンシンで出かけた。当日は、雨が予測されたので、小田原植木さんのご好意で、大きな屋根の駐車スペースで、作業となった。時間に出かけてゆくと、既に20人ほど集まっていて、賑やかにやっていた「癌でもいいじゃん」の人達が、中心に集まったらしいのだけど、農の会の人も混ざっていた。初対面だけど、すぐ打ち解けて話が始まり、昔からの知り合いのような空気にすぐなった。いい雰囲気になったところで、ビールを戴いた。こういうときは缶ビールも上手い。
見ると玄さんらしき大きな方が、だしをとり始めている。早速、ここぞと質問攻め。利尻昆布と出し雑魚、鰹節、ごく普通の採り方である。火を入れていって、煮立ってきて、あくの色が、黄色っぽくなったらば、出し材料を取り出す。ここに玄さんは付き切りだった。私が見たときにはまだ、鰹節はいれていなかった。タイミングを見ているようだった。この汁は後の楽しみと言う事で、うどん粉のコネから入る。お一人の方が始めたのだが、やらしてもらっていいやら、加減が分からなかったが、何とか、沢山やるのだから、どんどんやった方がいいとか言いながら、もう一台セットして、勝手に粉を器に明けさせてもらった。玄さんがすぐ来て、水加減の注意があった。2キロの粉、この粉は讃岐に行って買ってきてくれたものだそうだ。今讃岐ではうどん用小麦が、すごい勢いで展開されている。オーストラリアでも讃岐うどん用小麦の栽培までやっているそうだ。水に既に塩が混ぜてある所が味噌。でなくて塩。7%の塩水。2キロの粉に対し、930cc混ぜる。気温湿度で、少々変えるらしい。湿度が多めなので、水も大目とか。不可思議。
粉と塩水の混ぜ方が大切。下からほぐすようにパラパラとパラパラと繰り返している内に米粒ぐらいの粒になる。これがタイミングで、コネをはじめる。と思いきや、ある程度まとめたら、ビニール袋に入れてしまう。今度は足で踏む。のばしたら、畳んで、又のばす。伸ばす方向があるようだが、良く分からなかった。どうもここで繊維の方向が出来る、らしい。畳んでは伸ばして1時間。赤ちゃんのほっぺたのようになったら出来上がり、もうひとつは伸ばした、表面に白い粒の斑点があればまだまだ。丁度下川さんの赤ちゃんがいたので、ほっぺたと較べるが、赤ちゃんには到底適わない。1時間20分ほど踏んでもういいという事で、袋に入れて寝かす。ここからはいよいよ打ち、寝かす時間はほとんどいらなくて、そのまま打ちに入る。麺棒が細い。打ち始めたら、ともかく柔らかい。ホウトウから見ると、実に打ちやすい。これならすぐ伸びる。打ち粉は米粉で沢山使う。打ち粉をどんどん使うので、伸びても戻らない。平らになったら、ハイ良し。
切りは難しいと思いきや、簡単な麺きり道具が登場。畳んであてがい、トントントン。このまま袋に入れて冷凍すれば、結構持つそうだ。そういえば冷凍麺が売られている。ゆでは15分が基本。待ちきれずに並ぶ。みんなが並ぶ。8種類のトッピングが作られている。足踏みの間に、みんなで作ったものだ。20人が、並んでは順番に平らげていった。やはりぶっかけというのか。生卵に麺を入れ、醤油をかけて、刻みネギをたっぷり使って、シャカシャカとかき回して食べる奴が絶品。大根おろしも入れるのだっけ。麺の味が生きる。だし汁を使った方では、けんちんうどんがこれまた良し。変り種では、めんたいバター。どれもこれもと食べては並び、並んでは食べて、大満腹。やはりうどんだ。小麦を作ったら、うどんだ。パンじゃない。来年は必ず小麦を作り、うどん打ちをやる。以前そらやさんの小麦で作ったホウトウの美味しかった事。小麦の香りがぷーんと立った。あれを食べれば、うどんがいかに美味しい物かを見直すはずだ。