台湾は独立国家である。

   



石垣パイの島空港のジンベイザメ便で羽田まで来た。

 台湾はすでに独立国家と言える国家基盤を確立している。中国はあくまで中国の一部であるとして、5年以内に併合する意思を示している。キッシンジャー氏は10年間はないと言われていた。軍事的侵略の意図も表明している。この深刻な状況を打開するためには、今が重要な時であろう。

 台湾の軍事的併合を許してしまえば、今後中国の世界に対する威圧的な態度はよりひどいものになるだろう。とはいえ、武力的な対抗姿勢を強化したところで、少しも解決にはならないだろう。解決が遠のくどころか、事態の緊張が増してゆくことになるだけだ。

 日本は憲法に示された平和国家として、この事態を外交努力によって解決してゆく努力をしなければならない。またそうした努力をすべき責任が日本にはある。それは日本が台湾を植民地にして、支配した反省すべき過去があるからだ。

 ところが現状では同盟関係のアメリカの中国との対立に巻き込まれているのが日本政府だろう。日本政府独自の動きは全く見られない。こういう時にこそ、国際紛争を解決する外交的努力が必要なのだ。しかし、日本には外交能力がないかのようにアメリカに従うだけに見える。そして、琉球弧にミサイル基地を作り続けている。

 台湾の未来は台湾の人たち自身が決める責任と義務と権利がある。それは1945年の日本の敗戦とともに、台湾は中国の一部に戻ることになったが、中国の内戦の結果台湾は中国から切り離される。それからの70年を超える歳月を中国と対立した形で、独立国家としての形を模索してきた。

 毛沢東はアメリカと国交を回復するときに、台湾問題は100年は棚上げするとしたと言われている。さすがに正しい判断である。中国自身が100年間のあいだに、民主主義的国家になれれば、確かに国家統一はありうる。台湾問題は実は中国自身の問題なのだ。

 香港のの自治権を踏みにじる統一も、本来であれば中国自身が香港化すべきなのだ。そして、一国2制度をすべてを香港のような民主主義を取り入れればいいだけのことだ。それが中国の行うべき方角のはずだろう。

 台湾は1895年日本の植民地となって以来中国ではなかったのだ。130年前に中国であったからと言って、単純に中国の一部であると決めつけることはできないであろう。100年以上昔のことで今の台湾で生きる人を縛り付けることはできない。今できることは台湾の未来は台湾人自身が決めるべきことだろう。

 中国は何故台湾が中国に戻ることを望まないのかを、中国政府自身が反省すべきことだろう。香港もそうであったが、中国は経済成長目覚ましい可能性のある国であるにもかかわらず、独裁国家の様相を深めているという点である。人間が普通に望むものは自由なのだ。

 自由には他に代えがたい価値があるから、中国と統一したくはないと台湾の人たちが考えるようになったのだ。もし、中国が自由と民主主義を大切にする国になれば、台湾の人たちも喜んで、中国への統一を選択することだろう。軍事力でいくら脅したところ、中国に戻りたい気持ちは遠のくばかりであろう。

 香港のように、無理やり統一を果たしたからと言って、その無理は国内全体に影響してゆく。結局の所より独裁的政治を強めなければならなくなっている。それが、台湾への威圧外交を生んでいるのだ。経済が停滞すれば、大きな崩壊が起こる可能性もあるだろう。

 朝鮮の分断国家も同様である。北朝鮮から韓国に亡命する人は居ても、北朝鮮に亡命したいと考える、韓国人はまずいないだろう。大切なことは経済基盤でもあるが、人権が尊重され、自由な国でなければ逃げ出したいと考えるのが普通のことだ。

 中国が普通の国なればいいだけのことだ。そうすれば何も武力など使わなくとも、台湾の人も安心して国家統一を選べるだろう。現状はむしろ逆行している。習近平政権の独裁化はより避けたい国に向っている。すべてに、強硬路線だけで進んでいる。

 今の中国は住みたくない国である。申し訳ないが、行ってみてそう思っている。台湾は是非とも住みたい国である。何度でも行きたい国である。石垣島に住んでいるものとして、お近くの友人のような気分でいる。石垣島では台湾の人に良くお会いするという事もある。

 台湾の様な素晴らしい国を、中国という独裁国家にしてしまえば、全くつまらない事になる。むしろ中国が台湾のようになる日を待つ以外にない。中国が良い方向に向かうための方向付けが、日本の外交努力なのではないだろうか。

 中国人の日本への観光や留学はとても良いことだと思う。自由の国の良さが伝わるはずだ。日本人が中国へ留学や観光に行くのも同じく素晴らしいことだ。お互いを知ることから努力をすべきだ。中国を孤立させるべきではない。

 アメリカは中国包囲網を作ろうとしている。中国はすでに世界から孤立させられるような小さな国ではない。アメリカは中国に経済で追い抜かれることを怖れているのだろう。別段経済は競争ではない。共によくなる経済でなければならない。

 新しい資本主義というものは、競争をして相手をつぶしてしまうものではないだろう。互いを生かす経済のはずだ。競争主義を克服しない限り、世界の平和はない。日本も小さな競争心を抜け出さない限り平和国家を作ることはできない。

 台湾の独立と平和を側面から手助けできるとすれば、日本だ。日本がその一番の場所にある隣国だ。日本から肉眼で見える国が台湾である。台湾の独立を守ることが日本の国益である。台湾が中国に武力によって併合されるという事は、民主主義が踏みにじられたという事になる。

 台湾が国民投票によって、中国との統一を望むとになれば、統一できるのだ。台湾が独立国を選択するとすれば、それが正しい選択になる。台湾にはすでに自分で選択するだけの、長い独立の期間がある。その上政治的にも文化的にも十分に独立国家としての、要件を持っている。

 すでに70年以上独立国家として、存在してきた国は自分の国の未来を自分で決める権利があるのは当然のことだ。そのことを側面から指示するのが日本の役割である。あくまで平和的手段で、世界の指示を集めることである。それが台湾との友好関係だろう。

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