ピーチ航空の乗務員はマスクをしていなかった。

   



 飛行機からマスクをしない乗客を強制的に降ろした事件があった。マスクをしないで突っ張った人は有罪判決になった。あの頃とコロナウイルスの脅威は少しも変わらないのに、今や飛行機の中の乗客の半分はマスクをしていない。何とスチュワーデス さんもマスクをしていなかった。なんともなぁー。

 松任からの帰りは、名古屋に出てセントラレアからピーチの直行便で石垣に戻った。結構便利だ。連休中で列車が混むのではないかと心配だったのだが、少しも混むことはなかった。自由席がガラガラでゆっくり座って旅行できた。沿線の麦畑が少し黄ばんできていて、随分麦が増えたことだと感激した。

 田植えが始まり水の張られた水田と、わずかに黄ばんできた麦の海。日本の春真っ盛りである。石川県から福井県とつづいてゆく、新緑の山に囲まれた谷戸の水田の美しさは、息をのむようだ。水の豊かさが造り出す風景。これ以上の景色はないかも知れない。

 沿線の水田の2割ぐらいは麦があっただろうか。統計を見るとわずか2%の増加とあるから、それほどでもないはずなのだが麦のことが気になっているから、増えたという報道を読んでいるので、嬉しくなってしまって、麦ばかりに眼が行って一面の麦にみえたのだろう。

 水田で二毛作を行うのは、農家にとっては大きな負担なはずだ。よほど熱心な方がやられているに違いない。こうした農家の方が何時までも農業を続けられる社会を作らなければならない。遠からず食糧難時代が来るのだ。止めてしまえば復活は大変なことになる。

 列車の中もマスクをしない人が増えた。政府の方針からすれば当たり前であるがやはり心配になる。最近またマスク無用論が目立つ。マスクはいらないと思う者はしなければ良いし、マスクを有効で必要と考える者はマスクをすれば言い。他人のマスクをとやかく言う社会の風潮がよくない。

 だいたいに右翼はマスクが嫌いだ。右翼はだいたいに強がりだ。コロナを恐れているなどと、男子の恥だ。トランプ教信者がみんな強がりでマスクを外していた。マスクは勝手にするのが一番だ。私はマスクは有効だと確信している。コロナ感染の危険を半減できると考えている。

 ウイルス感染の仕組みを考えれば、マスクが感染リスクを下げることは当たり前すぎる。もちろんマスクで完全防御できるわけではないが、マスクがリスク軽減になることを否定するのは、科学的な思考の出来ない人だ。おおよそ右翼は科学を軽視する。医学的にマスクは100%無駄だという人は、その根拠のデーターを示して主張しろ。と言いたい。

 もちろん今現在ではマスクは自分のためだ。他人に感染を広げないという意味もあるが、今やそんなことは無駄な主張だ。自分を守るためにマスクしたい人はすれば良いのだ。それを止せというのは余計なお世話だ。今だってコロナで死んでゆく人はそれなりにいるのだ。

 5月1日8人だ。8人はあの騒ぎが始まった頃よりはるかに多いのだ。コロナの流行判断は死者数だけが重要。そしてその死者数の発表は終わる。要するに政府も社会も、コロナを忘れて経済に専念しろと言うことなのだ。拝金主義にマスクは無用。マスクするな論者はコロナの死者に何と説明をするのだろうか。

 マスクを同調圧力でしていると言われていたが、今やマスク外せが同調圧力だろう。年寄は死を身近に感じている。大抵の老人は病気持ちだ。死にたくないからマスクをしているのに、それを外せはどういう魂胆か。たぶん、老人は経済の無駄だから早く死ねば良いという論理だろう。

 コロナを忘れることも確かに必要だ。不安に気を取られていたのでは、次の活動の意欲が湧いてこない。中世ヨーロッパでペストが流行したのは、歴史の必然である事が分かる。人間の集中する都市生活がもたらした病気の流行だ。ペストから都市の衛生という考え方が生まれる。

 鳥インフルエンザやコロナは巨大化した畜産業が起していると思われる。人間が肉を食べるようになったために起きたとも言える。肉食の時代である。新型感染症はまた起こるに違いない。新型ウイルスは今の暮らしがもたらしたに違いないのだから、暮らしが変わらない以上、次の感染症が何時発生しても不思議はない。

 人間が自然に近づきすぎたから起きたとか。細菌兵器の研究所から流出が原因だとか。中国人が何でも食べるから起きるのだとか。色々推測しているが、それは置いておいて、大型畜産が次の感染症を引き起こすと考えて対策を取る必要がある。それを出来ないのは経済が原因である。

 人間はすぐに忘れて、経済に追い回される。何も新しい感染症の対策などしないだろうから、また遠からず起こると考えておいた方が良い。人間は愚かな者だから、こうして苦しんで滅びて行くことになるのだろう。仕方がないと受け入れるほかない。

 マスクをしない人達はヨーロッパに多かった。ヨーロッパは概ねコロナ死者数が大きい。日本は老人国の割には死者数は少ない。マスク着用率の高さも影響しているのではないか。マスクをしないで多くの人が死んだ国の人が、日本のマスクをあざ笑っていると言われている。大きなお世話である。

 マスクをして、死ぬ人が10分の1だったことを自慢にした方が良い。今も同じことである。マスクをはずせ圧力が強まるだろうが、マスクをしたい者は堂々とした方が良い。恥ずかしいことなど少しもない。マスクは自分のためにするのだ。弱さは美徳だ。

 ただ私は基本野外ではマスクはしない。野外ではマスクの意味がないからだ。野外で人が密集していれば別だが普通はマスクはいらない。マスクの必要な場所は閉じた空間で、人間が密になる場所だ。そうした場所では私はルゴールやノドヌールスプレーでノドをシュッとやってマスクをしてゆく。

 あくまでリスク軽減である。それでも感染するときは感染すると思う。しかし、注意をしていればかなりの感染確率を下げられる。まず努力する。それで感染したら仕方がない。100%理論はだめだ。いくらか良ければやってみるほかない。みっともないとも言えるが、死ぬよりはいい。
 
 それでもこれまであれほどマスクをしろと叫んでいた航空会社が、手の平を返したような態度にはちょっとあきれた。状況は何も変わっていないと言うことだけは言いたい。

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