イスラエルガザ侵攻は不可避

   


 田植え3週間の台光の一番田んぼ。サヤミドロが繁茂してきている。その上にはアカウキクサも出てきている。初めての作り直した田んぼなので、肥料分はないのだが、無肥料で始めた。様子を見ていれた牛糞堆肥のよみがえりを入れた効果が出て、サヤミドロやアカウキクサがが出たのかも知れない。

 ハマスが突然イスラエルに軍事侵攻し、1000人もの市民の虐殺を行った。そして百数十人の人質をとった。イスラエルはミサイルによる反撃をしている。地上戦の準備を整えている。イスラエルはガザの住民に対して、ガザの北部地域から、南部に退避しろと命じている。地上戦が近いのだろう。

 地上戦は不可避であろう。しかし、シリアもイランもイスラエルのガザ地上戦を黙ってみているとは思われない。両国にもイスラム過激派と言われるテロ組織が存在する。先ずは過激派がイスラエル攻撃を始めるのでは無いだろうか。ハマスから攻撃を仕掛けた以上、ガザ地区の焦土作戦にイスラエルを引きづり込むための可能性が高い。

 その経過によってはイランの参戦も無いとは言えない。そうなればアメリカも引けないことになりかねない。中国は平和的な話し合いで解決しろとイスラエルに忠告している。是非ロシアにもそのように発言してもらいたい。方角によって発言が変るのでは中国の信用に関わる。

 第二次世界大戦が終戦し、ナチに虐殺されたユダヤ人問題から、国連の主導により、イスラエルにユダヤ人国家が設立されることになる。パレスティナの人達は不当に住んでいたところを奪われる結果になる。ガザ地区とヨルダン川西岸地区に追いやられた。

 アラブ諸国は追いやられたパレスチナの人々の支持を表明し、国家成立直後に1948年には第一次中東戦争を起す。しかし、イスラエルが勝利する。1956年にはイスラエル・英仏軍のエジプト侵攻 したスエズ戦争。1967年には第三次中東戦争。またもイスラエルの勝利。1973年には第四次中東戦争。これもイスラエルが勝利はするが、痛み分け。

 こうした戦争の繰返しの中アラブ連合の結成を行うが、考え方や産油国と非産油国の関係など、対立が相次ぎ結局の所、アラブ連合は分解し、現在に至る。アラブ諸国の複雑な関係が、様々なイスラム過激派を生んだとも言える。パレスチナの問題にはこうした過激派の影響が強い。ハマスは過激派と言える。ハマスがガザ地区の住民を大切にしているとも言えない。

 イスラエルと戦争を行う。しかし、イスラエルはアメリカやヨーロッパ諸国の支援を受け、その都度勝利を繰り返す。そして、イスラエルの領土を広げてきた。その後ノルウエーの仲介によるオスロ合意に基づき、棲み分けが行われた結果が、現在の状況である。

 しかしその和平案もイスラエルは無視して、西岸地区に入植を続けている。パレスチナの人々は今も国家を奪われ、不安定な状況で、イスラエルに圧迫され続けている。そして、パレスチナ暫定政府が頼りないと言うことで、選挙の結果、エジプト国境側のガザ地区ではハマスという軍事政権が出来る。

 この間イスラエルはアラブ諸国との関係改善を模索して、サウジアラビアとの和平を構築しそうになった。これを軍事的奪還を主張するハマスとしては、危機的状況と考え、イスラエルに突然隙を突いて、武力侵攻を行う。イスラエルの油断が言われるが、ハマスは常に散発的な攻撃は繰り返していたのだ。

 サウジアラビアはイスラエルのガザ侵攻を前にして、イスラエルとの国交正常化交渉の停止を宣言した。イラン大統領のライシ氏はシリアのバッシャール・アサド大統領との電話会談で「全てのイスラム教国、アラブ諸国、そして世界中の自由市民は今日、抑圧されているパレスチナ国民に対するシオニスト政権(イスラエル)による犯罪の阻止を目指し、真摯(しんし)に団結し、協力しなければならない」と訴えた。 

 その軍事侵攻の背景には、最近核武装を主張し、世界と対立を深める、イラン政府のハマス支援がある。ハマス自体がそこまでミサイルや武器をため込むことが出来たことは、イランの支援なしには考えられない。ハマスの軍事訓練はイランで行われているという。

 どちらが正義というようなことではない。武力で圧迫を続けるイスラエルも悪い。動じに武力攻撃で市民を虐殺したハマスも悪い。どちらにも正義などない。両者の武力による戦いは問題を解決するどころか、より困難なものにしている。

 国際紛争は平和的な手段で解決する以外に道はないのだ。例え、イスラエルがアメリカの軍事援助に基づきハマスを殲滅することが出来たとしても、それは解決どころ、増幅して行く恨みをアラブ諸国に残すことになるだけである。ハマスの問題だけではないのだ。

 現実にはハマスが突然のイスラエル侵攻を行った背景には、軍事的な準備が整ったと言うことがあると見なければならない。ハマスはイスラエルを自国に呼び込み、徹底抗戦をするつもりだろう。ガザ地区を要塞化しているはずだ。

 イスラエルもそのことは十分承知しているだろうから、かなりの長期戦に成るとみなければならない。またウクライナと同様に世界は膠着する戦場を持つことになる。自由主義諸国と独裁国家の戦
いが、今度はキリスト教世界とイスラム教世界との戦いである。

 どちらもそう簡単に片が付くことはないだろう。アメリカはこの二つの戦争の後ろ盾である。陰の指揮者なのかも知れない。しかし、今度のガザ戦争には、ロシアも中国も距離を置くだろう。両国ともアフガニスタン侵攻やウイグル弾圧とイスラム過激派には相当手を焼いてきた国だ。

 最近アメリカはイランの原爆開発から軍事大国化を注意喚起してきた。このことがアラブ連盟全体によるイスラエル戦争に繋がれば、イランという軍事大国とイスラエルの戦争になり、それこそ第三次世界大戦が起こりかねない事態になる。

 国連はまったく機能していない。常任理事国であるロシアが軍事侵攻を行うと言うことで、世界平和の管理など出来る立場ではなく成ったのだ。国連が機能しない以上、このイスラエルのガザ侵攻はもう誰も止めようとする者もいない状況である。

 実際に行われることになるだろう。そして長い戦いになる可能性が高い。こうしてまた世界は戦争の時代に戻ろうとしている。こうなるとますます日本の平和主義の意味が重要になってくる。日本以外に世界平和を主張できる国すらないことになる。

 どれほど無力に見える平和主義であろうとも、人類がこの先生きて行くためにはそれ以外の道はない。武力抗争は問題をより深刻化させているだけのことになる。平和の為に祈ることだって、武力に依存するよりは効果がある。武力は問題を深刻化させるだけだ。

 世界はウクライナとガザ地区に二つの大きな戦争を抱えることになった。この大惨事を世界大戦に繋げないために日本は行動を取る必要がある。即座にイスラエルのガザ地上戦に反対を表明しなければならない。地上戦は世界戦争に繋がり、日本にも大きな影響をする可能性がある。

 - Peace Cafe