石垣島のラン栽培
石垣島でラン栽培を少しだけ始めた。3月3日に送られてきた。桃の節句とは縁起が良い。ランが野外栽培可能というところに惹かれた。感覚では少し暑すぎるのではないかと思われるが、そうでもないという意見をランを栽培されている多くの方から伺った。自生地の標高で500メートル以下のランであれば石垣では、普通に栽培ができるということだ。この自分が暮らしているそのままの環境でランが元気にいられるというところに、とても興味がわいてきた。まだランが届いて数日のことだが、すでにランを見るのが面白くて仕方がない。小さな栽培箱をこさえた。これくらいが今の私にはちょうどいいような気がしている。一日に4,5回も見に行ってしまう。2段の作りでである。下の段にはパフィオの原種で、栽培可能なものを入れようと思っている。先日通りかかった家では全く日除けなしでラン栽培していた。日照に順応させれば、かなり大丈夫なものもあるのかもしれない。今のところ、上の段にはもろもろのものを置いてある。生育の状態を観察しているところである。写真は上の段である。
写真はよく向きであるが、下の段。
興味があるのはパフィオである。一つある株はデレナティーである。ベトナムの野生種である。昔一番好きな花だったので、まず手に入れて栽培してみる。これは低地にもあったはずだ。ベトナムではアメリカ軍の枯葉作戦の結果、消えたといわれている。わずかに残っていたものを実生して増やしていたのだろう。同時にメリクロン苗も出てきていると思われる。私が40年前に栽培していたころは、パフィオの野生種は消えるといわれていた。それが、今も多くの種が残っているのは人間の力である。人間が取りつくして、自生地を根絶やしにした。同時に、人間がメリクロン技術を開発して消えかかった種を復活させている。石垣島にも自生するランが100種はあるといわれている。コウトウヒスランがその代表的なものと言われている。たぶん違うのではないかという意見の方が強い。イリオモテランはわりあい存在するようだ。いずれにしろ開発が進みランは消える。その時メリクロンで残ってゆく。メリクロンのおかげなのか、ランの価格は40年前よりも価格は下がっている。光熱費が上がる中、業者は大変に違いない。
ご近所の家の2階のベランダに所狭しとランがつるされている。風も相当に強いだろう。通りに面した南側のベランダである。こんなに花がつくのだから、石垣島はランの栽培には適地なのかもしれない。 鉢の色からすると相当に乾いている。風があって湿度が高いという環境はランの種類によってはいいのだろう。蘭展で話を伺った時には毎朝水をやるといわれていた。このベランダ環境では毎日水が必要だろう。私はランが来た時に1度、そのあと4日目になるがまだ水は一度もやっていない。乾かないからだ。雨が良く降るのだ。昨日散歩をしていたら、ファレノが庭につるされて花盛りの家があった。ファレノが冬の寒さを乗り切るというのだから、石垣には冬はないということは確かだ。それにしても庭でファレノが咲き乱れているのだからすごい。写真を撮りたかったのだが、庭を覗くような感じなので、さすがに遠慮した。
これはランではないが、バナナが庭になっているところ。そこそこ大きなバナナである。下の方には花があり、上から順次バナナになってゆく様子。こうして実のればこの木自体が終わりなのだそうだ。