田んぼは土用干しに入る。

   

 

7月17日11時から、田んぼは土用干しに入った。写真は一夜明けた、18日朝6時のもの。全部の水を止めている。18日午後になって雨が強く降り、夕方には各田んぼにもう一度水が溜まってしまった。手前が里地里山の10番の田んぼ。中央に少し色むらがあり、色が黄色っぽい側が4本植え。いくらか緑の濃い側が1本植の部分。1本植の方は今も分げつが続いている。4本植の方は新しい分げつは無いように見える。予想通り、1本植も、4本植も分げつ数では変わらないという事が明確になってきている。色の濃いという事はまだ成育が盛んという事だろう。4本植より、1本植の方が根が生育方向へ活動が強い感じもする。現状で平均で20数本の分げつではないだろか。成育期間の風通しなどを考えると、1本植の方が勝るという事かもしれない。問題は1本植の方が捕植が多くなること。生育の悪い性質の株を植えてしまった場合、補うものがないという事もある。また後からの分げつの穂は小さいという事もある。

他の田んぼでも色むらが出てきている。8番などどうも緑肥のクローバーの良く出た付近が濃いようにも見える。色が濃いところは窒素がまだ充分にあるという事と、根に活力があるという事、そして成育が少し遅れたところ言えそうである。水口で色の濃いところはそういう事だと思う。これからどんな穂が出てくるかも着目点になるだろう。中央が7番の田んぼである。ここは田んぼの淵が少し黄ばんでいる。これはよくある現象で、田んぼの淵の方が根や葉に生育範囲の余裕があり、早く生育が進み、色が早く浅くなる。背丈もいくらか高い。手前が6番の田んぼで水が湧いている。いつも生育が遅れる。遅れるという事は色が濃いという事になる。ただこの時点での色ムラはあまり気にする必要はない。背丈は70センチぐらいになっている。

右端の黄色の鮮やかな田んぼが、お隣の慣行農法の田んぼ。現時点ではこれくらい色が違う。出穂1か月前のこの色の違いをどのように考えれば良いのかが、干しや穂肥に関しての判断材料になる。慣行農法ではこの時期色が浅くなり、穂肥を与える。穂肥を与えても倒れないという事だ。出穂1か月前になると、根から吸収する肥料が穂に集中的に行くことになる。肥料を与えても背丈を伸ばしてしまい倒れるという結果にはならないとされている。穂肥を与えたことはないが、いつも背丈が高くなる。肥料の効き方が影響しているとは思う。それだけでもないのではないか。茎の太さなども全く違う。1本植と、4本植で、茎の太さが1本植の方が太くなる。株が開帳型に広がりながら、しっかりした分げつが出る。それは、疎植の田んぼでは茎が太くなる。結局、1本植、疎植、で栽培すれば背丈も高くなる。倒伏と言っても、最後にな土が緩んで、根際で倒れることがある。茎が折れる訳ではない。

有機農業の私たちのような方法には、統一した稲作法の研究がある訳ではない。手探りではあるが、私たちなりのやり方を模索するしかない。 穂肥を今年は一か所だけ与えてみようと考えている。そしてどういう結果になるのかを比較確認したい。干しが終わり次第に穂肥を入れたいと考えている。そば糠でやってみる。そば糠が手に入るという事もあるが、田んぼに入れるものは同じものの方が良いのではないかと考えている。入れた糠は微生物が分解して、肥料になる。だから、同じものを入れる方が餌にしている種類の微生物が多く生息していてくれると思われる。9番は今年緑餌がほとんどなかった、出てきた麦も肥料不足で育たなかった。もし実験するなら、9番の田んぼに追肥をしてみることだろうか。9番は生育が進んでいる。23ほどの平均分げつになっている。例年一番とれる田んぼなのだが、昨年は病気が出て一部枯れた。今年は今のところ病気の兆候はない。

7月20日11時 1番、2番、12番の系列は入水を再開。一部に水が残るところもあるが、半分については、不安になり入水を再開。

7月22日朝3番、4番系列に入水開始。23日の朝の時点で9番10番に水が入り始める。

8番にそば糠3袋。11番にそば糠2袋を追肥する。

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