久野川の調査

   

和留沢と舟原の中間地点の久野川

今のところの最高水温は12,3度

4月8日朝8時の水温13,3度 外気温17,6度

久野川のことをすこし知るようになったのは、田んぼを始めてからである。測定好きなので、田んぼの入水の水温を朝な夕なに測定する。水温が意外に大きく変化しているという事を知った。特に春分の日からの1か月は毎日川の水の水温を計る。ここでも大きく変化をしていることを知った。他の季節のことは知らないが、春の久野川の水温については、もう6,7年は計っている。なぜ、水温は変化をするのだろうか。このことを整理してみる。時間的に見ると、午後4時ころが一番高くなる傾向はある。実は後ではそうとは限らにないことも発見したのだが。早朝が低いという傾向はあるが、これもそれだけではないようだ。高いところをチェックしなければならないので、大体4時ころを中心に川を見に行くことになる。最初は天気が良くて陽ざしで川の水が暖められるぐらいに思っていた。ところが陽射しが無くても水温の高い日があり、何故だろうと考えるようになった。

17日のニュースで諏訪大社の御柱祭りで、雪解け水を集める宮川を渡る「川越し」が始まった事を伝えていた。その時に水温を13度と言っていた。これは雪解け水ではなく、湧水を集めている川と想像される。この日の久野川の方が低い12度であった。水温は今までの最高温度が、記憶であるが、14,5度である。最低温度が8,0度だった。気温も同時に図るので気付いたのだが、気温より高い日も結構ある。大きな傾向としては、年々少しづつ高くなってきている。15度になったら川に種籾を浸して置けない。5年前はまさか芽が出始めるなど考えられなかったのに、一昨年あたりから、少し芽が出かかる傾向にある。水温の上昇が起きている証拠である。ついでに書いておけば、種もみでは発芽は一定ではなく、喜寿糯は低温でも発芽する傾向がある。久野川の方が寒い諏訪の川より低温であったことは意外ではあるが、大いに参考になることであった。

川に流れ込んでいる、水の性格である。もし雪解け水であれば、2度、3度という事だろう。しかし、湧き水だけが流れているのであれば、15度近辺になる。湧き水の影響が久野川上流部では強いらしい。欠ノ上の田んぼで湧水だけで耕作している部分がある。それだけ湧水が多いい。たぶん久野川の上流部でも湧き水が中心に流れていて、水温は湧水の湧き出てから流れる距離と、量で変わっている気がする。加えて直近の天候の影響がある。雨が降れば一気に下がる。これは一番確かな影響である。晴れれば上がる。しかし、天候の変化が水温の変化に追いつかない場合も多いいようだ。以前は雨が降る水源地帯での林道工事現場からの濁り水が川全体を汚濁していた。これはだいぶ収まってきた。単純に林道工事によって、むき出しになった地面が少しづつ減ってきたからだ。しかし、大水が出て山の崩壊が年に一回ぐらいはある。するとまたしばらく川の水の汚濁が続く。

川の水がきれいになるかどうかと、山の植物相の状態とは関係がないようだ。山を植物が覆っていても、赤茶けた林道があれば川は汚濁が続く。崩壊箇所があれば汚濁は続く。山林がよく管理されているという事より、道作りの杜撰さの影響が大きい。林道を作るために谷川に土を落とすようなことをすると、その土はすべて流れるまで、水を汚濁し続ける。上部の林道にそうした箇所がある。近年水温が上がってきた理由は、温暖化ではなく、地下水が増えているという事かもしれない。これは今後の観察の観点にしたい。地下水が増えるという事は、水量が一定化するという事もあるのではないか。夏の渇水は減ってきているのかもしれない。

 

 

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