エボラ熱の脅威
庭の眺め 中盤全紙 庭も良く描くものだ。毎日部屋から眺めているのだから、頭の中にある景色に成っている。だから、見て描いているのだか、思い出して描いているのか。たぶんその両方なのだろう。
エボラ出血熱の2次感染がアメリカで2例起きた。WHOではアフリカのリベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国感染地域での初期対応がでたらめだったことを認めている。アメリカでの感染の詳細は公表されている。アメリカでは、南部テキサス州ダラス市内の病院で、エボラ出血熱で死亡したリベリア人男性の治療に関わった女性看護師がエボラウイルスに感染したのに続き、15日、別のスタッフが簡易検査でエボラウイルスの陽性反応が出たことが明らかになりました。アメリカのCDC=疾病対策センターのフリーデン所長は電話会見で、2人は死亡したリベリア人男性が体調を崩して入院した直後から治療に関わり、2日後にエボラ出血熱と診断されるまでに接触する機会が多くあったことを明らかにしました。フリーデン所長は、「この段階で防護服は着ていたもののさまざまな着方をしていた」と述べ、死亡した男性がエボラ出血熱と診断されるまでに2人が感染した可能性を示唆しました。防護服を着ていたにもかかわらず、感染した。という可能性よりも、最初の診察時の段階での接触によって、感染した可能性が高まった。
問題はエボラウイルスが、前回の感染拡大の時から、変異しているのかどうかである。今の状況から見て、感染しやすく変異を起こしてはいないようだ。もし変異していれば、アメリカでの3次感染が今起き始めているはずだ。最初の病院ではエボラ熱の疑いを持たず、診察ミスをして、患者を帰宅させている。信じがたいほどの安易な対応である。アメリカではアフリカのエボラ熱の流行地域から、入国する人は一日150人くらいいると報道されていた。それでもその後の感染者の拡大はないのだから、必要以上に恐怖心を持つ必要はないようだ。日本は幸い、流行地域からの入国は少ないらしい。それでも数人はいるらしい。この人に関しては、出来る限りの経過観察処置を行うべきだ。ともかく初期対応が重要で、WHOが発表したように、リベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国での初期対応に問題があり、こうした感染拡大が起きた様だ。
鳥インフルエンザの養鶏場での流行の際、ワクチンのない病気の流行に備えなければならない話を何度も書いた。人間の暮らし方の変化で、大規模畜産を行うことで強毒化する変異の起こる可能性が高まる。新ウイルスの登場。あるいは今まで眠っていた奥地のウイルスがいつ大流行するか分らない、状況がある。鳥インフルエンザはその発端にすぎない。鳥インフルエンザが人人感染するということを、過剰に宣伝して、WHOは大きな誤りを犯した。有り得ない誤解だ。その背景には、世界の製薬会社の利権がある。不要なワクチンのストックをさせる利権。一方に、ワクチンのない病気の蔓延の予測を出来ない現状。エボラ熱の登場はもう40年以上前の話である。何度も蔓延を繰り返してきている。チンパンジー、ゴリラ、オオコウモリ、サル、レイヨウ、ヤマアラシ等に接触して、人間が感染することがあるようだ。野生動物の持つウイルスが、人間に感染するという事例の場合、人間に感染しやすく変異する事はそう簡単には起きない。鳥インフルエンザの場合は、豚の体内での変異の可能性が高いとされている。
WHOは鳥インフルエンザでも、対応がでたらめである。人人感染がすぐにでも起こる様な、言い方をして、莫大な費用をかけて薬の備蓄を行なわせている。薬は一年ごとに廃棄されるのだろうから、世界中でも無駄な費用は驚異的な数字であろう。このことでWHOの職員が製薬会社から賄賂を受け取ったということまである。WHOが今回の初期対応に関してでたらめであったことは、過去のエボラ出血熱の感染状態とはまるで違う経過をとっていることでも分る。ともかく初期対応が重要である。まだアフリカでの感染は拡大するかもしれないが、きちっと対応すれば、案外早く鎮静化するはずだ。どうやって病気を抑え込むかだ。アメリカ国内でもミスが度重なっている。日本ではまず、感染地域からの入国者には、厳格な経過観察が必要。そして不用意に感染地域に出掛けないことだ。