柿酢の作り方 2014

   

山北の傾斜地 5号 昨日の絵の続きの一枚。抽象にも見えるが、抽象画ではない。

柿酢は2年おきくらいに作る。毎年作っても余るからである。いつもは甕で作っている。甕は家の外に於いてあった。今年はガラス瓶で作って、机の上に於いてある。柿酢が出来てゆく経過の写真を取ろうと考えている。上の写真は1月の11日に柿を木からもいで、詰めた所である。柿は渋柿である。木に付けたまま、落ちる直前という感じである。柔らかく熟すのを待っていた。ヘタを取り去るのも簡単に取れる位の状態である。瓶を抱えて、脚立に乗ってもぎながら詰めていった。ヘタの取りにくいのもあったが、ヘタをつかんで力を入れたら手で取れる位には全部が成っていた。ヘタは以前は付けたままだったが、今回はヘタはいらないと思って入れなかった。これをガラス瓶に一杯に成るだけ詰め込んだ。最後は少し押し込んだくらいの状態である。柿を洗うことはない。ただし、よく雨の降った日の翌日を狙った。10分ぐらいの作業で終わった。瓶には中ブタはした。小さな注ぎ口は空けてある。赤い蓋は載せてあるだけだ。これで、経過を眺めている。

すぐに水分が染み出し始め、翌日には下の方5ミリほど水分が溜まった。3週間で一番上まで水が来た。写真は2月3日のものである。柿の木にはすでに柿はない。液は濁って来ている。小さなあぶくが少しずつ上がっている。1週間ほどした時に、3か所に白い糸状菌のようなものが付いた。そのままにして置いたら、湧いてきた水分に埋もれている。いつもこういう白い菌糸は発生する。液をなめてみると、甘く、少し酸っぱいような液である。どうも味から言って、このまま置いたらお酒に成るのかというような感じの液である。香りは柿のほのかな香りと、乳酸発酵をしているような甘酸っぱい香りがしている。又3週間ほどしたら、この続きで写真を撮り報告する。

3月9日の様子
だいぶ水分が上がってきた。柿が浮かんでいる感じだ。すでに酸っぱい香りがしてきている。液はまだ白濁している。上部の水面にでた部分に白いカビがある。先日、だんだん出来てくるトコロテンのような物体は、お酢に成る菌ではないとのことを言われた。しかし、いつもぶよぶよの物体が出来てきた。そして、お酢に成っている。どういうことだろうか。今回のものを継続観察をしてゆく。

4月16日の様子
柿はやや沈んできた。白濁はさらに進む。

6月26日の様子
完全に沈んだくらいで、さしたる変化はない。

7月24日の様子
較べてみると濁りが濃くなってきた。なめてみたら、酸っぱくなっている。しかし、柿酢というにはまだまだである。

9月3日の様子
この所見た目の変化はないが、味はどんどんお酢らしくなっている。もう使おうと思えば使えるような味だ。

10月31日の様子
ほぼ完成だが、まだこのまま置いておく。次の柿を仕込む時期が近付いた。

2015年 1月5日の様子 仕込んで11カ月経過した状態。完全にお酢である。かなりきつい味だ。色は沈殿が進み、透明になっている。

2015年 5月7日の様子 仕込んで1年3カ月経過したものだ。お酢である。入れた柿が黒ずんできた事と、お酢の透明度が増した。もういつ使ってもいい状態であるが、他のお酢もあるので、2年ぐらいで使う事になるのだろうか。

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