イスラム冒涜映像

   

イスラムを冒涜する映像がインターネットで流れ、世界各地で暴動が起きた。アメリカで作られたもののようで、イスラム教徒による反米デモに成っている。デモの範囲を越え、アメリカ大使館への襲撃が連鎖的に起こり、アメリカのリビア大使は殺害された。今回だけでなく、イスラム風刺画が対象になったり、週刊誌のちょっとした記事が暴動になったりしてきた。日本は部外者のような位置を保っているが、何時こうした事件に巻き込まれるか分からない。政府の注意は万全であろうか。アメリカには様々な宗教があり、中には過激な宗教集団もある。突然集団自殺をするような、異常なものもある。日本にもオウム集団のように、宗教と言うのかテロ集団と言うのか。社会混乱を目指す集団もあった。何をするか分からないような人たちの出現の可能性は高まっている。しかも、インターネットと言う隠れ蓑がある。

石原都知事の戦略によって、尖閣問題が日中の深刻な対立を生みだした。石原氏のタイミングは選挙目当てだったと思う。立ちあがれ党を目立たせる選挙戦略でやったことだと思う。いい所を突いていて、自民党の総裁候補の安倍氏のように保守主義を標榜し、憲法改定を主張するくらいでは、インパクトが無くなっている。お腹が痛くなったイメージは払しょくできない。小選挙区制では、ちょっとした事で攻守が入れ替わる。維新党の橋下氏のスキャンダルもタイミングが悪く、効果は最小にとどまった。仕掛けが早すぎたのだろう。優れた人が日本国に対し理想を持ち、政治を志したとしても、それだけでは、政治家にはなれないのが選挙の実態である。小選挙区制に変わってから、より政治家の発言がおかしく成っている。だから、尖閣購入を持ち出した石原氏の戦略はありそうなことである。しかし、そのことから日中友好の地道な努力が失われかかっている。中国の農場で指導されていた、退職技官の方はどうされただろうかなど思う。

イスラム冒涜映像は戦略を成功した。こんなちゃちな仕掛けで、世界に反米暴動が飛び火し、イスラム世界の暴力性が世界にアピールできた訳だ。多分目的は達している。日本においても、竹島問題では韓国に対して、尖閣問題にからんで中国への暴言がネットでは飛び交う。お互いにとって何の益も無い。リミョンバク氏の唐突な行動と発言で忽ちに深刻な事態に陥った。これも韓国の大統領選挙の為もある。ネット社会では思いもよらない事が起こる。オランダでは、フェースブックでの誕生パーティーのちょっとした招待が、公開された。勝手にイベント化されたらしい。4000人もが集まったうえに、路上の車に放火したり、商店を襲撃したらしい。警官隊とも衝突。34人が逮捕され、30人以上が負傷した。何時こうした、悪意による仕掛けが国家間の対立にまでエスカレートしないとは限らない条件がインターネットにはある。

インターネットはすでに社会を変え始めている。イスラム圏革命まで起きた。中国は国が何らかの制御しているようだ。テレビの出現が社会を変えた以上にインターネットは今後世界を変えるだろう。しかも、この技術は人間の制御が出来ないような側面がある。個人的な暮らしは随分恩恵を受けている。テレビとは全く異なる有効性がある。多分、ある世界ではインターネットが生き延びるツールに成っている。野菜の作り方一つでも、実に参考に成る。様々な異なる情報の中から、自分が必要とする情報を得ることが出来る。ごく普通の市民が発するブログが、何千人にも伝わる手段に変貌する。アメリカ政府の対応が遅れたことが、大使館の襲撃にまでなった。日本でも政府に対策室を設けて、ネットを情報を集め、即座に対応する必要性がある。

 - Peace Cafe