「卵かけご飯」が食べられない日がやってくる

   

「生レバーと同様に、菌で汚染されているものの提供を禁じるとなると、最終的には卵かけご飯に行き着くかもしれない」
 こう指摘するのは、細菌学の分野から食の安全について研究している大阪府立大大学院の山崎伸二教授(51)。「食品に雑菌はつきもので、どんな食べ物でもリスクがゼロというのはあり得ない。それを理解していない若い世代が増えている」産経新聞から

生レバ騒動がやっと収まってきた。こんなことを国が決めなけば判断もつかないという事が情けない。私は一度も生レバと言うものを食べたことも無いし、食べたいとも思わない。子供の頃は虚弱体質と言われていた。それで、蛇とか、カエルを捕まえると、必ず肝を飲まされるのが私の役目のようであった。その後お婆さんが病気をしてからは、肝を飲む役はお婆さんとなった。子供の頃さんざん肝を飲まされたお陰か、今は虚弱児童の面影も無く丈夫な方だ。21日で63歳だが別段悪い所はない。子供のころを思えば不思議なくらい元気になったものだ。嫌々飲み込まされていたレバーの御蔭かどうかは分からない。マムシが弱い子供にはいいというので、近所のおじさんも捕まえると、よく持ってきてくれた。だいたいはかば焼きにして、まるでウナギのようにして食べたが、焼いて食べれば骨っぽいだけで別断まずいものではない。

肝が健康にいいというのは、当然生の肝である。食べるのはいやと言うほどではなかったが、効果を感じるという事も無かったから、あると気お婆さんに聞いてみた。「命の源であって、その源を頂くのだから、命を強化するような効能がある。」こんな風に答えてくれた。肝が生命の肝心かなめの所であるという意識があるようだった。多分、そう言うことは言い伝えとして山梨にはあって、真冬にカエルの肝を食べさせなければならないというので、甲府の方で病人を抱えた家族が、赤ヒキガエルを探しに来たことがあった。私は冬ならどの辺に冬眠しているか知っていたので、一緒に探してあげたら、すごい感謝をしていた。なにしろ向昌院は、夜外へ出ると一面にカエルが出てきて、踏んでしまうほどのカエルの産卵地だった。

もちろん今の生レバー人気はそんなこととは別物で、美味しいから食べるらしい。昔の人ならともかく、今の病気に弱い日本人にはもう無理である。あと50年したら、刺身も禁止になるだろう。人間の身体がどんどん劣化してきている。犬と暮らしている子供は、感染症になりにくいというデーターが北欧から出てきた。当然のことで、清潔主義は病気に弱いというのは、あたり前のことで、どこまで自然免疫を高められるかは、ギリギリの線で微生物や病原菌とともに暮らす事だ。といってもこの良い加減は実に難しい。自分の身体を観察しながら、自分で加減を見つけなくては出来ないことだ。国が決めてくれるのは、単純な良し悪しだけである。大事なのは、悪いものの中の良い影響。良い物の中の悪い影響。こういうことは国が決めてくれるようなことではない。まあ、国がいいと言ったにしても、食べて死んでしまってから文句を言う事も出来ない。

自分が生きて死ぬのは、自分の力量である。総合力のようなものだ。人にいいことでも、自分には悪い。そんなことはいくらでもある。今でも生レバーを食べて、病気になる人がいる。お店は生レバーで出したのでなく、焼いて下さいと言ったのに、生で食べてしまったのだといい訳をするのだろう。生レバーがインターネットでも販売されている。買って焼こうが生で食べようが、ご自由にということらしい。その内刺身が駄目になると、書いたことはあったが、生卵も駄目とは参る。確かにそう言う事も無いとは言えない。サルモネラ菌がいる可能性がある。卵の中は菌が繁殖するには理想の環境である。ワクチンを作るのに、卵を使う位だ。サルモネラ菌が1個中に入れば、忽ちに増殖する。それが不安なら、あるいは免疫力の低い人は食べないことだ。

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