台湾有事で日本は何をすべきか

   



 〇番田んぼのひこばえ「ゆがふもち」ここは田植えで失敗をして、全体が弱く、10キロしか収穫がなかった。むしろひこばえの方が良いくらいだ。ひこばえ向きの品種がどうもあるような気がする。特に石垣の場合は暑さに強い品種でないとダメだ。暑さに強い品種とは、感音性がにぶい品種。

 台湾有事が迫っていると政府は分析している。そしてそれに備えるとして、琉球列島に敵基地攻撃可能なミサイル基地を並べている。これは無駄とまでは言えないのかも知れないが、むしろ中国を不安にすることで、中国が反撃能力を高め、日本の安全を脅かしていることになる。これは日本の安全保障と言うより、アメリカの安全保障なのだ。

 肝心な日本の安全保障がまるで出来ていないことだけは確かだ。政府がどれほど脳天気で無能であるとしても、残念ながらそうなのだが。さすがに、まさか安全保障でエネルギーと食糧のことを考えていないとは思えない。考えても打つ手がないから、放棄していると言うことになるのだろうか。

 ミサイルが安全保障であるよりも、食料やエネルギーが国民の生活には重要になる。もし台湾で戦争があれば、日本のエネルギーのルートは絶たれることになる。日本の一次エネルギー消費は、全てのエネルギーを石油に換算すると1日あたりにすれば1人10キログラムで、日本人は毎日これだけの石油を消費しているという。

 エネルギーががなくなれば終わりだ。ミサイル防衛どころではないのだ。エネルギーの次が食料だろう。食料は自給率39%と言われている。しかし、いざとなったときに食いつなぐのが安全保障であれば、牛肉や高級果物などではダメだ。主食である。

 米さえあれば何とか命は繋ぐことが出来る。もうその時は貧乏人も金持ちもないだろう。配給になるのだ。日本の食料備蓄はコメが100万トンあるだけだ。国民1人あたりにするとわずか8キロしかない。これでは明らかに足りない。

 1人1日の摂取量である2000カロリーをお米で満たすためには、毎日562グラムが必要になる。玄米4合と言った宮沢賢治は正しいのだ。8キログラムの備蓄では、1ヶ月持たない。1年分のカロリーをコメだけで満たすとしたら、どれだけの備蓄が必要かというと、1人あたり200キロのコメが必要な計算になる。

 米だけと言うことも無いだろうが、それでも一人100㎏の米は備蓄しなければ食料の安全保障にはならない。今の20倍近い、二千万トンの備蓄は必要なのだ。それに対して、日本のお米の総生産量毎年減少して2022年は675万トンなのだ。

 何と備蓄すべき量の三分の1しか採れなくなっているなのだ。これはどう考えても不十分ではないか。ところがこれでも米余りと言われている。何かおかしくないか。米はともかく安い。良い倉庫で籾を保管すれば、三年ぐらいは問題なく食べれる。

 一人当たりの備蓄を考えれば、1万円分お米を備蓄すれば良いのだ。さすがに貧乏国日本でもこれくらいは出せるのではないだろうか。古米に成った物を飼料米に回して行けば良いのだ。そうすれば、家畜飼料でまかなわれるので費用は半分位で済むはずだ。その上、それは国民が買ってくれるお米なのだ。ミサイルのように打たなければ良かったというような代物ではない。

 米は籾保存が良いだろう。籾で保存しておけば、三年位しても新米のように食べることが出来る。家畜の餌にするのであれば、籾のままが良い場合もある。あの籾殻の保存パッケージとしての優秀性は桁外れである。江戸時代の籾が、今発芽できるほどだ。

 これは安全保障の費用と考えれば、ミサイルよりはるかにはるかに安い。1兆2000億円だ。飼料米を考えれば、6000億円だ。買ってくれれば倉庫代だけだ。防衛費の増額は2022年度の当初予算と比べて1兆4000億円の増加となっている。ミサイル防衛と言うことなのだろう。先ずはミサイル防衛費よりも、お米の備蓄をやって欲しい。

 2023年度予算案にミサイル本体と専用の格納容器を合わせた購入費2113億円及び、トマホークをイージス艦に搭載するための関連機材の取得に1104億円を計上している。つまり3200億円。さらにミサイル保管設備はお米の保存庫より金がかかる。

 お米の備蓄費用の半分がトマホークの購入費と言うことになる。どちらが早急にやるべき安全保障と言えるか。まずエネルギーの確保。次に食料。ミサイルはやらない方がましだ。ここは意見が分かれるのは仕方がないが、食料とエネルギーには異論は無いだろう。髭の佐藤でも、飯を食うし、車に乗る。

 台湾有事と言えば、次に緊急な問題は半導体だろう。ウクライナ侵攻で起きた小麦の世界供給不足だが、台湾有事は半導体が突然切れる問題である。2020年時点で台湾は世界シェアの7割を占め、TSMCだけでシェア50%を超える。特に最先端ロジック半導体の生産では、線幅10ナノm以下の製造工場の92%が台湾に立地している。 

 半導体有事 台湾有事の結果、世界的な半導体供給の途絶が起きる。これは最先端のものほどひどくなる。日米欧は、別途、工場を建設するだろうが、これには数年はかかる。今熊本で、半導体工場を台湾に協力してもらい作っている。これは重要なことになるだろう。

 中国への経済依存を減らしておくことは、安全保障上必要なことになるが、中国との関係を作ると言うことも必要だから、複層的な対応が必要になる。国レベルでも経済依存を減らしておくことは中国に対する抑止力の一つになる。出来れば、戦争になればすぐ無くなり、そうなると中国が困るという工場の進出が良い。

 中国との関係における経済リスク対応は考えなければ成らない。さらに半導体サプライチェーンを構築する必要がある。半導体を予め備蓄しておく必要もあるかもしれない。 今のように不足しているのでは備蓄どころではないのだろう。

  台湾有事は中国の製造業ひいては経済にとっても甚大な損失をもたらす。中国の指導者が。その失うものは大きさを自覚しているからこそ、台湾侵攻をしないのだ。この台湾の半導体産業のさらなる進化こそが、台湾有事の抑止になる。 

 台湾は一番好きな国なのだから、習近平中国に併合されて欲しくない。併合された香港がおもしろくないのとおなじだ。行ってないのだが、行きたくなくなる不安がある。20年前の中国はおもしろい国だった。またいつか中国が良い国になったときに台湾が、自主的に中国に合併すれば良い。

 
 
 
 


 

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