白山市水彩人展終わる。

   



 白山市「うるわし」で行われた水彩人展が昨日で終わった。無事終了できてよかった。今回20号以下2点の絵を41名全員から、宅配便で送ってもらって、それを展示して、送り返すという方法だった。この方法であれば、意外に簡単にどこでも水彩人展が開けるということが分かった。

 必ず、ヤマトの運輸の宅配便に統一する。送れる限度サイズが、額にもよるのだが、おおよそ20号あるいは中盤全紙が2枚ということになる。3枚の人もいたから、額によっては可能ということになる。石垣島から金沢のかゆう堂に送って、6200円だったかと思う。搬入送料は往復で12000円くらいになる。2000円くらいの人もいた。

 各自には運送料の負担はあるが、立派な会場で絵が飾られてみることができるのだから、それほど高い経費ではないだろう。今回はかゆうどうさんにお願いして、受け手になってもらったのだが、今度は例えば、石垣島の市民会館あてに送ってもらうということができるはずだ。

 日時指定で送る。12月12日10時。というような形で、出品者は送る。1週間は、現地の宅配便倉庫で預かってくれるから、12月4日ぐらいに発送すれば、間違いなく時間指定の日にまとめて配送されることになる。水彩人のメンバーが市民会館の入り口で、宅配便が来るのを待っていればいいのだ。

 そして、降ろした作品を市民会館の会場に搬入すればいい。搬入した作品はどうすれば、会場で飾ることができるか。4,5人いれば、展示できるはずである。もし人が足りなければ、だれか画材屋さんを通して、展示の経験のあるアルバイトをお願いすればいいだろう。

 このやり方なら水彩人展の小品展が、全国どこでも可能になる。こうして小品展をやりながら全国を巡るというのも面白い。絵が描けるところなら、風景の講習会も行ったらどうだろうか。水彩画がどういうものか、全国を巡りながら、展示してゆくのも楽しいかもしれない。

 今回の展覧会は、見ていただいた方にとても評判が良かった。残念だったのは来ていただいた方と、もっとゆっくり絵のことなど話したかった。そのために来たのに、案外に話すことができなかった。私の気持ちが、どこか閉じていたのかもしれない。いつも気持ちを開いていなければならない。
 絵の大きさが揃っていて、見やすいということがあったのかと思う。水彩画の魅力がとてもよく表現されていた展覧会ではないかと思う。水彩画という材料が素晴らしいということもあるが、水彩人という仲間の活動が良い方向で行われているということがあると思う。
 水彩人は下手な絵の会だといわれることがあるらしいが、「下手は絵のうち、うまいは絵の外」と熊谷守一氏は描かれている。世間で考えられている水彩画はうまい絵の外の物なのだ。松任にある、中川一政美術館を見ればそのことは良くよくわかる。下手であるが、魂を揺さぶる絵画だ。

 「私絵画」の時代なのだと思う。絵画は社会的な意味を失った。絵画の意味が個人的なものになり、制作をするということに、制作者自身に意味がある。絵画は社会的な意味を失ってきているが、個人の芸術をする思いが反映するものになったのではないか。人間が生きるということを深める方法の絵画するである。

 絵画することが人間の心の中の深いところでのかかわりであることは間違いない。心を探り、人間の生きることの真実なところに至るための方法としての絵画があるはずだと思う。その一つの形が水彩人の活動だと思っている。25周年を迎え、ここから次の時代にむけ、私絵画の意味をみんなで模索するという確認を今回できた。
 水彩人の25年の間によい仲間ができた。絵を語る会も再開したいと思う。自分の絵を自覚するという意味で、重要な活動だと思っている。絵は一人で描けるものではない。自分の絵に至る道は、仲間がいてこそ可能だと思っている。水彩人の仲間を大切にして、行けるところまで行きたいと思う。

 

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