子供と学ぶ

   

 のぼたん農園では崎枝小学校の子供達と、学校田んぼを行う。「子供達と一緒に考える。」これが私のテーマである。一応の一年間のスケジュールはあるが、興味に従って、「稲のことをよく見て行く。」ことにしたい。一緒に何かをみつける事が目標である。そこには正解はない。

 田んぼの学習では子供達自身が、見る力、感じる力、考える力、などを培う場になればと思っている。まずは、私自身がおもしろそうなことをやりたい。稲に関する知識は伝えるということはあまり考えないで、種を水田に蒔くと芽が出てくる。その不思議になぜという視点でみられること。

 稲をよく観察すると行っても、稲を見る様々な角度から、子供が考える要素を挙げて行きたい。お米はイネという植物の何なのだろうか。どうして稲はお米を実らすのか。一粒のお米にある様々な自然の現れを見て、考えることができるようになりたい

 芽が出た稲がどのように葉を出してゆくのか、イネの葉は何枚あるのか。どうすれば稲の葉を数えることができるだろうか。番号を書いて、順番に追っていく。ほかの方法を考える子供が居ればぜひ試してもらう。稲の大きさは何㎝あるものか。稲の葉の色はどんな色なのか。濃くなったり黄色くなったり、色々に変わって行く。穂はどうやって出てくるのか。

 稲がお米を実らすまでの過程で、毎週子供たちに稲を見る課題を考えたい。稲と水の関係。稲と田んぼの土の関係。田んぼの生き物観察。子供がなぜだろうと思うようになるための、材料の提供。稲はなぜ生長するのだろうか。正解などではなく、成長することのなかにある大きな疑問に気づく。

 「水」の観察の方法。水温を図る。地温を図る。水はどこからきているのかなぜ地中から水は沸いているのだろうか。崎枝の井戸についての学習。井戸があったので崎枝に人が暮らすようになった。人は水がなければ暮らせない。いつ崎枝に水道が来たのだろう。

 崎枝の田んぼの土はどんな土だろう。粘るのだろうか。形はできるのだろうか。乾いたらどんなものになるのだろう。ひびが入るのだろうか。どのくらいの硬さがあるのだろうか。稲はその地の中にどんな形で根を張っているのだろうか。

 田んぼ体験をしながら、生命のある者の成長の姿を見ることができればと思う。見てその不思議を感じて、なぜだろうと考えてみる。それは私自身の疑問である。子供をとして、私が知りたいことをよく見ることにしたい。

 
 
 

 - 楽観農園