民進党代表選挙
ーーーーーー東京新聞より
日本の政治状況の不幸は自民党を選ぶから、選ばないかだけの選択になっていることだ。その責任は民進党にある。と両候補者も述べている。そして、枝野氏は自民党との対抗軸を明確にしてゆくと述べている。そして、前原氏は自民党によく似た政党を作ることで、自民党が少しでもおかしいと思えば、交代できる政党を作るという事なのだろう。ほぼ自民党を作るか、反自民党を作るかという事だろう。私は反自民党ならば期待できると思う。ほぼ自民党では、自民党を選ばない選択よりひどいと考える。それは何度も書いてきたことであるが、反原発。平和憲法の堅持。この2つに対してどう考えるかである。この点でも前原氏は、ほぼ自民という政策だ。小池都知事が政策的にはまるで自民なので、前原氏との連携は可能という事になる。その意味では維新の会と前原氏は体質も物腰もよく似ている。枝野氏であれば、さすがに小池新党との連携はないことになる。
ほぼ自民党が必要なのかどうかである。昔であれば、自民党の中の新派閥の結成のようなものなのだろう。自民党自体が、金太郎飴的に異論が封じられているから、ほぼ自民党はいくらか意見を述べて修正協議をするような政党という事になる。原発を止めるのか、原発を止めないのかというような論議は無くなり、前原民進党は結局曖昧に原発を継続する政党と考えなくてはならない。憲法に関していえば、前原氏は自衛隊を憲法に明記すべきと考えていると思う。今はさすがに言い出さないが、アメリカへのすり寄りは自民党以上の人物と考える。自民党内には、国粋主義的な抑えがあり、完全なアメリカ属国政策はあり得ない。しかし、前原氏は日本というものを持たない。日本主義的な傾向の自民党と、アメリカ属国主義のほぼ自民党という図式なのだ。
こういう状況の中で、枝野氏は議員票では不利とされている。さらに地方票でも前原氏有利と言われている。つまり、前原氏に近い考え方の、つまり、民進党はほぼ自民党になるつもりのようだ。これでは民進党が衰退するのもわからないでもない。自民党に入党させてもらえなかった落第組が、民進党のメンバーにはかなりいるとみられる。国会議員になれるのであれば、どこの政党でもよいというような人が増えている。議員は就職先のようなものなのだ。だからやりたいことなど何もない。良い企業に就職したいというだけで、企業でこういうことがやりたいなどという人はまずいないのと同じことだ。選挙区の事情で様々な用件で民進党に入ってしまった。だから泥船から逃げ出す人も後を絶たない訳だ。泥船から、国民ファストの会への脱出を計ろう、政党あげて行おうというのが、前原氏のようだ。
ほぼ自民党と自民党の2大政党制。アメリカの2大政党のようなものを目指すという事なのだろう。どちらかが汚職したときに政権が変わる。変わりはするが、政策はさして変わらない。とすると、原発は廃止されないだろうし、憲法には自衛隊が明記されることになる。何故そんなことになるのか、日本は国民ラストの国になるか、アメリカファーストの国になるか。こういう選択を民進党にきたする方が、間違っているのだ。政権党とそれを補完する政党の国。それが日本の現実という事になるようだ。まだ終わったわけではない。枝野氏が党首になる可能性はまだ残っている。枝野氏が党首になれば、原発はなくなる可能性が高まる。平和憲法は守られる可能性が出てくる。何とかならないものだろうか。