小麦の作り方
小麦を作っているのは1反の緩い南傾斜地である。元30年生のみかんの畑。全体がなぎなたがやによる叢生栽培だった場所だ。1年間かけて、小麦畑に作り替える。麦の裏作としては、大豆栽培を行う。大きな石の有る土壌。肥料分の少ない土壌、腐食質も不足した土壌のようだ。水はけがよく小麦には向いているかと思われる。スズメの問題と、猪の問題が予想される。ここで初めて3年がたった。スズメの害は3年間ほとんどない。これは山北で作った時も鳥害はなかった。山の中は案外スズメの害はない。スズメは町の鳥なのだろう。猪の害が大きく、電気柵を設置することになった。
小麦は品種により、栽培の様子に幅がある。今まで作ってみたことがある品種は、「農林61号」作りやすく味も悪くない。パンにもうどんにもも使うことが出来る。「あやひかり」作りやすく倒れにくい、収量も良い。うどんにした時に麦の香りがとても良い。「南部小麦」分げつがすくなく、収量が少なかった。「ユメシホウ」パン小麦ということだったが、上手くパンにならないということだった。これは栽培からきている気がした。「ニシノカオリ」作りやすい品種であり、収量も十分ある。家で作った分は小麦の香りが少ない。食べる分には普通である。大麦は作りやすいが、これも麦茶にした時に香りが、品種によりずいぶん異なる。6条小麦だから、香りがあるということでもない。以前作っていた品種は味はとても良かったが品種名はわからない大麦である。「ハルユタカ」これは良くできなかった。気候的に無理な感じだった。いずれにしろ、この地域で無理にパン小麦を作っている気がしてきた。
小麦の収穫時期は雨が多い。雨にぬれると小麦は品質が落ちるそうだ。と言って実が硬くならなければ収穫は出来ない。ニシノカオリは梅雨時に入る前に収穫できるように、早く実るように改良されたものらしい。水分計で25から30%になったら刈り取り時期とある。水分計での測定では17%であった。思ったより乾きが進んだ。小麦は肥料で取るというが、明らかにそういう結果が出ている。肥料の足りないところは、穂が小さい。分げつも少ない。家の方の畑は1畝くらいで、小麦の収量は正確に測っていないが、60キロはありそうだ。2週間の早い刈り取りになり、味が充実したものにはならなかった。十分実らせて刈ることは大切。私が作ったパン小麦としては一番とれた状態かと思う。小麦の会の小麦は300キロは越えた位の収量である。7畝だから、反収にして400キロぐらいだろうか。これも良く取れたと思う。
2011年の小麦の記録
2010年10月 何度かトラックタ―で耕し、鶏糞堆肥を50袋蒔く。鶏糞は有機農業で行う笹村養鶏場の物。
さらに2週間後、トラックタ―で耕す。
11月11日 午前中作業、トラックタ―耕運、その後杉崎さんの機械で種まき。あやひかり種 12キロ使う。
種まきは南北に行うが、下り坂は簡単であったが、上り坂は曲がりがちであった。30センチ幅で播種。
11月19日 発芽。針のような目が、一列に並んでいる。発芽ぞろいは、とても良い。播種量が少し多かったように思われる。
12月1日 3つ葉になったので麦踏を開始。月半ばに2度目の麦踏、分げつがゆっくりだが着実に進む。
1月18日 気が付いたら麦踏を繰り返す。草削り、モミガラまき等を行う。寒い内であるにもかかわらず、なぎなたがやが多く出てくる。この時点ですでに、生育のむらが起きている。西側が色も淡く、大きさも小さい。
4月10日 除草を行う。麦の生育は全体としては順調。分げつも十分に採れる。
5月10日 除草をおこなう。なぎなたがやの再生が目立つため、。
6月初旬 大雨が2回ある。
6月15日 一回目の収穫。倒伏した場所がある。生育にムラが起きている。特に西側は肥料分の不足が目立ち、は色も薄いまま推移した。
6月30日 残りを収穫、ハザがけ、前回分を脱穀
7月24日 選別、低温倉庫に運ぶ。収量は280キロ。予想よりだいぶ少なかった。
2012年はイノシシにやられて、ほとんど収穫がなかった。
2013年の小麦の記録
2012年10月21日 面積は768㎡。電気柵で囲われていて、7畝ぐらいしか作れない。21日に鶏糞たい肥を50体750キロ散布した。
10月22日 トラックタ―で耕す。相変わらず石が多い。
10月28日 午前中草刈り、午前中草刈り、電気柵の準備 午後 鶏糞取り50袋、鶏糞まき
11月15日 トラックタ―による耕運。
11月18日 種まき。ごんべい「HS-120EH(LH)30cmウネ幅で播種。畝はまたかなり曲がる。
11月27日 発芽。揃っている。
1月27日 麦踏 土よせ。一部生育が悪いところがある。
3月24日 追肥として、生育の悪いところを中心にソバカスを播き、土寄せをする。
6月1日 家の畑の大麦の収穫
6月10日 麦刈り、(水分量17%)収穫はバインダー。そのままハ―ベスターで脱穀。乾燥。
7月8日とうみによる選別。収量は296キロ