農地発電 1
放棄農地で太陽光発電は出来ない。農地法が立ちはだかっている。耕作放棄地の転用特例に関する法律が作られようとはしているが、現状では出来ない事になっている。養鶏場なら可能なのか考えてみた。実は農地で鶏小屋を作り養鶏をやることも、法的に問題が無い訳ではない。養鶏も農業なのだから、農地法上は問題が無い。しかし、建築法上の問題である。ビニールハウスといえども一定の条件を超えたものは建築物扱いをするから、作ってはならないというのが、小田原市の13年前の見解であった。ビニールハウスの床が畑のものは良いが、鉢物はいけないということだった。そんなことが本当にあるのか信じ難かった。その後、県としてのかなり緩くなった統一見解が出ている。それに準じた主張が養鶏にも向けられた。違法覚悟でビニールハウスをの鶏場の建物を建てた。了解を得た上で建てようとしたら、不可能だということを感じたからだ。
行政はまずはだめだという事にしている。面倒くさくなり、諦めるように指導する。もし、許可をして前例になれば困るからだ。養鶏場自体に対する地域の反対に配慮してということがある。養鶏場の設置に地域が反対する可能性がある。その時に、何か行政として歯止めを持とうということのような気がした。違反で建てたからと言って取り締まるようなことはない。何かあっても責任が無いからだ。しかし、地域で反対運動でも起きたときには、違法ということですぐその施設を取り壊せる。耕作放棄地に、正式な形で太陽光発電を設置するのは難しい。違法的な養鶏場の屋根に、太陽光を付けられるかどうかが第一である。あるいは農地周囲ののり面の斜面に太陽光パネルを付けられるかである。鶏の遊び場では可能なのかどうか。これから、色々の所に当たってみることにするが、その過程を報告したいと思う。6月21日に役所に行ったが、調べてみてくれるということになった。
神奈川県でも、小田原市でも、自然エネルギーの推進ということを言われている。神奈川県では成果を上げているようだ。小田原市でも何となく進んでいるような居ないような訳のわからない状況がある。個人的に農地発電をやってみようかと考えている。しばらく前、屋根の太陽光発電施設の点検管理と保障の期間が、10年から、15年に変えられる。という説明会があった。そろそろ10年のはずだ。10年すると投資分が戻ったことになる。後はもうけのはずである。私の家のものも15年に変更してもらうことをお願いした。点検調査に見えた。2時間ほどかけて色々調べてくれたが、特に問題はないそうだ。予想通り丈夫なものだ。法律が変わったのは、個人でも自給用を超えて発電所として太陽光が使えることになったことだ。自分の土地に事業用の発電所を作れる。10年すれば、利益が出る。個人として1000万円くらいの予算で農地発電をやってみたいと思っている。その電力を家庭消費と電気自動車に使いたい。エネルギーの自給である。
小田原では法律的にどうなるかを、調査に見えた方が調べてくれることになった。下の段の畑と、中段の果樹畑の間には、かなりの面積の斜面がある。5m×20m×2くらいか。200平米の発電パネルが置ける。200平方メートルの土地では10キロワットの発電装置が建設できる。企業が導入する規模の太陽光発電システムの価格は現在のところ10kWあたり500万円程度であり、ほぼ同水準とみられる。太陽光によって1年間に発電できる量は、発電能力10kWの場合に全国平均で約1万3000kW時と推定されている。7月1日から始まった固定価格買取制度では太陽光発電の買取価格が1kW時あたり42円に設定されているため、年間で約55万円の収入になる。設置工事費にもよるが、ほぼ10年間で初期投資を回収できる計算になる。農業の為に500万のハウスを建てても、回収の見込みはない。その屋根に太陽光パネルを付ければ、費用回収が可能になる。大雑把だが損はない話だ。