小田原の生ごみ堆肥化
学校給食の事で、行政や学校とあれこれ交渉し、この所急速に食品残査の状況が変わってきている事が分かった。小田原には株式会社二見の二見リサイクルセンターがある。リサイクルセンターは17年1月に開設された施設である。以前から、紙類の事業系ごみの処理では、中心的な会社で、一般ごみから出る紙ごみも、二見に委託処理されていたはずだ。二見リサイクルセンターが、学校給食から出る残渣を発酵処理している。と言う話は聞いていた。行政としては以前は燃やしていたものが、有料とは言え、有効利用できると言う事で、一歩前進だと、説明してきた。しかし、ここで出来る堆肥がいかにも高い。15キロ1650円と言うから、とても、農家が使える価格ではない。このように考えて、小田原で循環できる訳がないと決め付けていた。これが、私の思い込みで、だいぶ事情が違っていた。ここで作っているのは、堆肥ではなく、肥料だった。「健やかファーム」は、有機資材として認定を受けているというのだ。
最近肥料は急速に値上がりしている。そのために、この3ヶ月から半年で、状況が急に変わってきたと言うのだ。今まで余剰気味だった、「健やかファーム」という発酵ぼかしのようなものが、急に払底してきたと言う。では現在、どの程度の規模のものかと言うと、リサイクルセンターには3台の発酵機がある。8時間で急速に発酵するタイプのようだ。それをフル稼働すると5,4トンの食品残渣を処理できるそうだ。青果市場にあるものが、3トン。いずれかなりの量の生ごみが、事業系の生ごみでは処理可能と言う事になる。青果市場の発酵機も実際には1,5トン程度の稼働率といわれていた。二ミリサイクルセンターでも稼働率は半分程度でのようで、出来上がりは日量2,7トン程度の稼動と言う事だ。これは随分と多いと驚くが、実は、堆肥ではなく、肥料と言う所に、このようになる原因があると思われる。キロ、100円とか言う高価なものだから、それほど減量する必要がない。今まで、堆肥として循環する。こればかり考えていたので、間違った考えになっていた。しかし、食品残渣がどのような材料と過程で、立派な肥料になるかは、まだこれからの調査だ。
では小田原の学校給食の残渣はどうなっているか。この二見リサイクルセンターに出されているものが、給食センターの全量である。そのほか、久野小学校、報徳小学校には、50キロの堆肥化の機械があり、ここで生ごみの処理が行われている。後5校に小さな生ごみ処理機があるがいずれも、学校給食の残渣は上手く処理できていると言う事だった。これも実態の調査は必要だが。これらの事が事実だとすると、2,3年で状況は急速に変化してきているといえる。以前は、出来上がった堆肥を上手く循環できない。堆肥化する手間が負担になっている。という事で、各学校が戸惑っていて、機械を使っていないという話も聞いていた。所が現在はフル稼働で、うまく回っているという。この辺は是非見学してみたいという所だが、フル稼働ということなら、地域の生ごみ処理を、学校で行うと言う事が、充分に可能性があると言う事になる。
この生ごみ発酵機はかなりの規模のものだ。レインボープランの長井市で年間1200トン日量3,2トン既に小田原で行われている規模は、事業系とはいえ、これを超えていることになる。小田原では、日量80トンの生ごみが出ている。このせめて半分は堆肥化を目指すとして、毎日40トンと成る。イメージとして、いまの5倍の流れが成立しなくてはならない。しかし、これは不可能な数値ではないだろう。例えば、街中で常時持ち込み可能な、生ごみの収集センターを作り、それを二見産業に運んで処理する。これが、校区単位にあれば、二見のような会社が、運んで処理をする。これが事業として成立するなら、生ごみは資源と言う事になる。現在は生ごみというより、食品残渣で行っているが、もうひとつ研究の余地はあるが、可能性はあるのではないだろうか。
昨日の自給作業:畝立て、種芋の準備2時間 累計時間:16時間