なりわい交流館
小田原には市の施設として、「なりわい交流館」という、なかなか風情のある昔網問屋さんだった建物がある。ここで、ちょっとした音楽会が行われたり、作品の発表があったりする。結構行く機会がある。小田原の昔のときが流れていて、いいものである。確か今晩も、六ヶ所村ラプソディーの上映会でできた仲間の集まりがある。一番のもようしはつるし雛の展示だった。最近は何処でも見られるようになってきたが、子供の頃の山梨も東京も、全くないものだった。段飾りのお雛様が、何となく贅沢な感じがして、どうも距離があるけれど、このつるし雛というのはいい。子供の成長を願う気持ちが、宿っている。伊豆の稲取がこの発祥の地と言う事で、小田原まで広がってきたような気がする。何処もかしこもというのは、少し芸がないが、なりわい交流館のつるし雛祭り、は所を得ていいものだ。
今回、この小田原らしい建物で、9条ピースウォークの人達に昼ごはんを食べて頂く事になった。ところが、当日到着した皆さんに対し、管理の職員から「なりわい交流館は政治活動、宗教活動に、この施設を使ってはいけないことになっている」と、クレームが入った。私は藤棚に居たもので、このトラブルを知らなかった。遠来の皆さんに、不愉快な気持ちにさせて、大変申し訳なかった。今でも申し訳ない気持ちになる。当日藤棚と、態勢が2分するので、何かあるといけないので、前日確認のため直接出向き、昼食のお願いをしていたので、一体何がどうなったのか、信じられない思いだった。原因は、この「政治活動はいけない」一文にある。人によってどうにでも解釈できる、一文で、暗に活動を制限してきた。箱根では、9条の会の集会には、公共施設を使えないそうだ。
昨日市役所に、松本さんと2人で抗議に出向いた。担当は経済部の産業政策課だ。次長と担当主査2名と話し合いを持った。前日電話で、状況把握をお願いして置いたので、対応した人や、状況は把握していた。全ての落ち度が自分にあること。職員の教育や、連絡の体制が良くなかったので、こうした間違いが起きてしまったこと。心よりお詫びすると言う事だった。「政治活動や、宗教活動禁止」この一文が原因になっている。この一文をなくしてもらいたい。このことを約束してくれるなら、今回の不手際については、荒立てないことにしたい、と申し入れた。その場で3人の担当の方が、「わかりました。この一文は必ずなくします。」こう確約してくれた。今回の事はこれまでと言う事にする。ピースウォークの方には顛末を報告し、小田原市の謝罪を伝えたいと思います。
政治的でない市民活動などないだろう。市民活動をしているだれもが感じる所だ。子供の事でも、福祉の活動でも、必ず政治と結びついている。それを禁止するのは、一切の批判を封じたいという、行政の間違った姿勢に由来する。批判があってこそ、良い行政になる。その批判を全て政治的行為として、制限したいという思いがあるのだ。今回管理者が間違った理解をしていたように、憲法を守るという、公務員規定の第一の義務行為まで、政治活動と考える事になる。更に言えば、どんな政治的行為であれ、昼ごはんを食べるという行為まで、制限しようというのでは、更にひどい話だ。この政治活動禁止の項目により、市民が市の施設の利用を自己制御している。市の施設の一切の、政治活動禁止の項目をはずしてもらいたいものだ。