コロナは政府の対応では阻止できない。

三重県上空。よく描きに通った海岸線である。
コロナ感染爆発は大阪では医療崩壊が起きている。自宅療養者が増えて、そのまま亡くなる人が沢山でている。最近一ヶ月で17名と言うことのようだ。変異株の感染を抑えることができなくなっていることがわかる。同じことが東京でも起きると見なければならない。
政府は有効な手段を打てない。その理由はひとりひとりに感染抑止を委ねる日本の非常事態対応では、もう限界に来ていると言うことだ。にもかかわらず、政府は失敗した対応は繰返しをしている。だめになっている対応策を何度行っても無駄なことだ。新たな対応を模索するべきだ。
政府の感染阻止か、経済優先かの迷いがあるために、いかにも不徹底な結果をもたらしているのだろう。一度感染を徹底的に抑える以外に、経済の推進も出来ない。この当たり前のことが理解できずに、政府の判断は決断が揺れ動くことになっている。
先日、小田原から羽田までの帰途、東海道線の朝10時ごろの電車に、55才くらいの母親と20代の娘さんが茅ヶ崎で乗り込んできた。座った途端になんと缶酎ハイを飲み出した。誰も何も言えない。私のような厚かましい人間でも何も言えなかった。仕方なく席を立って他の車両に移動した。
この常軌を逸した親子に何かを言えば、騒ぎ出すかもしれない危うさが見えた。騒ぎ出せば感染リスクが高まると思えた。その二人の姿に何か忍耐の限界を超えて破綻をしたものを感じた。おかしくなっている人が増えているのだ。昼間から酎ハイを電車の中で飲む親子を見たのは過去にもなかった。
ゴールデンウイークの人の流れは抑えられたと菅氏は繰返し述べていた。それが唯一の非常事態を発令した成果なのだ。感染が抑えられなかったことは誰の目にも明らかだろう。本数を減らした電車に乗りきれない人がでるほどの、通常のラッシュアワー以上の混雑が起きてしまったのだ。
コロナの感染防止には100人の内99人が感染抑止のために正しい行動を取っていても、1%の人がでたらめをやれば、感染爆発が起きるのだ。石垣市で中山市長が宮古島のキャバレーで夜中まで大勢で酒を飲んだ。こういうこと一つで何万人の努力が無になる可能性があるのが感染症なのだ。
世の中にはこうした常軌を逸した人が必ずいる。沖縄県知事は親戚とバーベキューをやったというので批判されている。1年も我慢が続けば人間が崩壊する人もいる。市長や知事でもそうなのだから、必ず現われる。日本の感染防止方法は限界を超えたのだ。コロナとの戦いに負けたのだ。今こそ新しい感染防止策が必要になっている。
羽田空港の木下クリニックでPCR検査というものをネットで申し込んだ。経験の無いことだが特段難しいことはなかった。二時半の飛行機だったので、午前中の最後に予約をした。ところがついつい早めに行って11時頃には着いてしまった。
いつもより一時間ほど早く羽田に行った。どれだけ早くとも問題は無い。まてば良いだけで安心である。第一ターミナルの4階にある。京成の駅から出てまっすぐ飛行場に入り正面奥のエレベーターで4階に行く。一時間も予約より早かったが問題なく受け付けてくれた。
混んでいては困ると思い早く行ったのだが、人は並でいるほどではなかった。PCR検査の予約だが、まず抗原検査を受けて下さいと言うことだった。2100円だったか。これで陽性であれば、pcr検査に進むと言うことのようだ。5分ほどかかる書類に記入してから、鼻の中に例の綿棒を突っ込む。充分かどうか分からないので、念入りに突っ込んだつもりだが、痛くてむせると言うことは無かった。
窓口に提出して10分ほど待つと呼ばれて陰性の証明書をくれた。鼻の中に充分突っ込んでないと言う不安があったので、質問をした。「鼻の粘膜に触れてない綿棒であれば、何も反応がないので、やり直しになる」と言うことだった。つまりごまかして通り抜けることは出来ない。
ここでの検査は陽性の時に病院に直行すると言うことが条件になっている。つまり飛行機に乗せないための検査である。どこの病院に行くかを書き込まない人は指定の病院に行くことになる。羽田で入院するのは医療崩壊が近そうなので、せめて小田原市立病院と書いておいた。
全体に30分ほどで済んだ。安心とまでは言えない気分だが、必要なことだとは感じた。空いていたので30分早く出れば検査が可能だった。確か、飛行機の予約と同時に検査器具を送ってくれるシステムもある。離島に行く際は義務化する必要がある。離島の医療は常に余裕がない。
この陰性証明書がなければ、島に入れないようにすれば良い。旅行客が増えれば、必ず感染が増加する。今又石垣島では感染が始まっている。昨日は六名の感染が出て、感染防止地区に入れられた。この繰返しなのだ。ゴールデンウイークの人の増加の結果である。旅行客も増え始めている。もう自粛の限界が切れている。石垣空港にはPCR検査の仕組みがないのは行政の怠慢である。
ワクチンの接種が終われば、感染爆発は終わるだろう。終わりは見えているのだ。だから、ここはもう一息ぐっと堪えなければダメだ。多くの人は感染を避ける方法が分かったと思う。野外で人と離れて動く分には問題が無い。許されることを明確にすることが、我慢を続ける為には必要である。
やはり、飲食店での会食が感染の主たる原因になっている。特に接待を伴う飲食店だ。石垣ではスポーツバーで集団感染が起きた。差別するわけではないが、宮古島や石垣島のような5万人規模の町ではかなりコロナ感染の実態が見える。やはり飲食店が一次的な原因になっている。そこから家庭内や友人へと広がる。
例えば潮干狩りをしていて感染をしたというようなことは聞いたことがない。何が危ないか、何が安全なのかを、広報するべきだ。そうしなければ限界に達して破綻した人が、とんでもないことを始めるのだ。今回石垣に戻って目立つのが、高校生のマスク無し状態である。もう我慢が切れてきた感じだ。
もしやれるのであれば、65才以上の老人のワクチン接種までの外出禁止である。年寄にとっては我慢の終わりは見えているのだ。政府は若者も重症化すると脅しているが、実際に死んでいる人の大半が65才以上である。65才以上の人の感染を抑えて、ワクチン接種を急ぐ。そうすれば、経済も大きな打撃を受けない。
本来であれば、最初の緊急事態宣言の時からそうするべきだったのだ。こうした強制的な事ができないというのが日本の在り方で、確かに悪いことではない。しかし、今起きているのは感染症は、すでに緊急事態なのだ。これをやる以外に方法はない。
もちろんワクチンを打った菅総理はマスクをして出歩いてかまわない。ワクチン済みワッペンでも作って打ち終わった人から配れば良い。そうすればワクチン接種も徹底できることだろう。いずれにしてもワクチンを急ぐほか無い。このワクチンの後れこそ日本の後進国化した現状だとかみしめ、もう少し我慢するほか無い。