中国で日本人12年の実刑判決確定

   


 溜め池をきれいにしてくれている「のぼたん」。人が近寄れないほどの草の状態だった池を歩き回りきれいにしてくれた。定期的に溜め池のそばに繋ごうと思う。冬になると水牛は余り水に入らなくなるから、よく晴れた日に繋ぐのが良いだろう。

 中国はというか、共産主義国は監視社会である。ロシアも北朝鮮も共産主義国とは言わないで、社会主義国というらしい。その意味は何かあるのだろうが、よく分からない。共産党の一党独裁なのだから、一応インチキの共産主義国と呼んだ方が良いのではないかと思っている。

  本来の共産主義政権が独裁になるのは、思想としては矛盾したことなのだが、現実としては共産主義国の大半が独裁である。独裁政権は国民の管理を徹底しようとする。いくらか怪しいという程度で、あるいは能力があるから不安だというような理由で、処刑が行われてきた歴史がある。

 自国民全員に反政府的な不都合な行動がないか、監視が続けられている。中国で高速道路の出口で、スピード違反で捕まったという話を聞いた。乗ったときと降りるときの時間がチェックされていて、その時間に来たというのはスピード違反と言うことらしい。行動が把握されている。

 私は資本主義よりも、共産主義は優れていると考えている。出来れば日本にもそうなって欲しいと考えている人間だ。現状のロシア、中国その他多数の一応共産主義あるいは社会主義を名乗る国家が、ひどい独裁国家になっていると言うことは悲惨なことと認識している。

 社会主義と言う名称は都合がよく、社会全体でそこに暮らす人々が管理して行くと言うことになる。社会全体のために働き、社会から給与は払われる。「能力に応じて働き、必要に応じて受けとる」 と言うのが、共産党の目標である。

 のぼたん農園もそうありたいと考えている。楽しく働けるときに働く。その収穫物を必要なものが食べる。組織、あるいは社会である以上、管理する仕組みが必要になる。責任者が必要になる。管理者が、運営者という事なのだが、実はその運営者が独裁になりがちだ。民主主義を大切にしなければならない。

 何故共産主義が独裁に成ってしまうのか、情けないことだがいつかはこの矛盾が克服されて、本当の自由がある共産主義国家が生まれて欲しい。資本主義が終末状態になっている。共産主義国まで、国家資本主義なのだから、相当状況は悪いところまできたのだろう。

 現在の共産主義国家は、自分たちが自由主義国家の海外から機密を盗み取ることを是としてきた、国である。悪の自由主義国家から、盗むことは英雄的行為なのだ。北朝鮮が特に目立つが、似たようなことはどの共産主義国家も考えてきたことだろう。

 最近の中国の場合技術革新が進み、自由主義圏とほぼ同等の、分野によっては進んだ技術を持つようになった。自分たちが盗んで成長してきたが故に、今度は盗まれないようにと考えるようになったわけだ。それがスパイ防止法の強化と言われるものだ。実質が最近変わったわけでは無い。

 日本の報道では駐在員のスパイ行為など無いのに、不当に逮捕され、有罪判決が出たと決めつけているような論調である。実は違っていると思う。本気で情報を盗み出そうとしている、日本政府関係のスパイや日本企業があるに違いないと思う。すでに、日本の技術力を超えている分野は多いのだ。

 中国の技術を分析して、日本の製品に生かそうと考えて不思議ではない。私も日々、中国のひこばえ農法の情報を楽しみで探している。これが犯罪なのかどうかはよく分からないが、中国には行きにくいとは思う。日本企業の倫理は、全体にそのくらいのものだと思う。ご都合主義の道徳のない古い資本主義の日本企業だろう。

 中国にしてみれば、情報漏洩であるが、そもそも情報を独占すると言うことが、共産主義からすればおかしいことなのだ。よい情報であれば、すべての人に公開して、人類の幸せのために利用して貰うべきものだ。それが共産主義の考え方の基本のはずだ。共産主義に、著作権や特許権のようなものはあり得ない。

 私個人で言えば、私の作り出したものはすべて利用して頂いてかまわない。私の絵が何かに役立つのであれば、自由に使ってもらって良い。それが喜びである。それは農業技術も同じで、むしろ世界中の人に利用してもらいたいと考えて、努力しているわけだ。共産主義者とまでは言えないが、情報の独占はしない。

 中国の情報漏洩に対する監視システムが、日本とは格段の差なのだ。日本のゆるい社会から、中国の厳しい監視社会に行くには、特別に用心が必要なのだ。中国人であれば、日常生活が監視下にあるという自覚がある。紅衛兵の子供が親を密告するというようなことすら存在した社会である。そういう人間性は今だって少しも変っていない。

 中国人は政府からの監視を意識しているはずだ。本音で日本人と語ることすら、用心しているに違いない。用心がない企業の日本人社員が、中国に駐在すると言うこと自体がおかしいのだ。多分用心していたはずだ。それでもばれたのではないか。そして逮捕されて有罪になったと、考えた方が自然だ。


 中国に役立つならば、利用させてもらうが、中国の情報を日本に持ち出すなどもってのほかというのが、当たり前の社会なのだ。だから、企業誘致はするが、情報の流出は徹底して監視している。それを承知で進出するのは、それぞれの企業の思惑があると考えるほか無い。資本主義の競争主義はそうしたものだ。

 中国を大きな市場として考えて、進出する日本企業は跡を絶たない。中国から撤退が続いているように、それが中国の衰退の引き金になるような記事をよく見るが、資本の出入りはほぼ変らないと統計的にはある。不安定要素がある事を前提に、進出の価値があると考える企業もあるのだろう。

 確かに安価な労働者を求めて中国へ進出した時期は終わった。円安日本はもう日本国内でやるほか無い。海外から労働者もなかなかきてくれないだろう。きてくれるのは、円安で来る観光客だ。日本は安で、来てくれている。まあそれでも有り難いのだが。

 中国のひこばえ農法広がりと研究が、まるで日本とは違う段階に入っているという情報を集めて、このブログに転載した。これは中国にしてみれば、情報漏洩になるのだろうか。私がこの程度のことでと考えているのだが、中国にしてみれば、漏洩と言うことになるのかもしれない。

 すべてインターネットで公開されている情報なのだから、多分許される情報だろう。インターネットでも外に出たら不都合な情報は政府が監視していて、消してしまうらしい。多分、その情報を載せた人も、要注意人物として監視されるのだろう。

 インターネット情報には現われない、最先端の情報があるとすれば、それは相当に高度なものに違いない。こうして中国の稲作技術に、日本は置いて行かれているのだ。一年経つごとに加速度的に差が開いている。日本が、本気で食糧自給となれば、多分中国から学んでやるほか無いのだろう。

 - Peace Cafe