日本にもトランプは現われる。
乾いてくるとコチコチになる石垣の土壌。腐食が足りないのだと思う。腐食を入れても、入れても消耗の方が大きいのだ。暖流か構造というように微生物が増加してくれるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。さてどうなるものやら途方に暮れる。
今回の衆議院選挙では自民党の支持層が急激に減少した。比例票では自民党は1458万票 である。前回から見ると一気に3分の一を超えるの533万人の自民党支持者が自民党に入れなかった。投票を棄権した人も200万票ぐらいると見られる。そして、参政党は187万票、日本保守党は114万票 に入れたと考えるとつじつまがあう。
これは公明党の支持者数に匹敵する人が自民とから離れたのだ。自民党から離脱した原因はどこにあるのか。 自民党岩盤支持層と言われる保守的な人達が、石破自民党を見限ったからと考えるほかないのだが、、納得がいくだろうか。
今までの岩盤保守層には自民党の政策が、野党に譲りすぎていて不満があっても、極右の受け皿がなかったのだ。高市氏が総理大臣に選ばれる事に、岩盤支持層は期待をしたはずだ。所が良いところまで行って石破氏に敗北した。この失望感は大きかったようだ。
保守派の支持が強いアベ派が追いやられるとみたに違いない。石破氏にはアベ氏への怨念がある。自民党保守派が壊滅させられると考えたのではないか。石破氏にお灸をすえたいという自民党一回休みが、思いのほか大きな自民党政権の崩壊になりそうで、岩盤支持層自体が腰が抜けてしまった。
今回の票の変化を見ると、日本でもトランプやプーチンやフランスのルペンのような人の一国主義者が登場すると言う前兆現象のような気がして成らない。強い極右政治家を待望する空気がどこかに漂い始めている。若い人が自民党離れしたと言われたことも、その前兆ではないのだろうか。
日本の衰退を押しとどめなければならないという期待感が政治に向かう。本来日本の衰退は政治にあるのではない。人口減少は政治が間違ったためではない。人間の安全機能が働き始めているからだ。だから何をやっても日本の人口減少は止まらない。日本の衰退を止めるのは、政治の力ではなく、国民一人一人の力だ。
しかし、トランプがアメリカで期待を集めた事と同じだ。一国主義が登場する。扇動政治である。保守党の言動などまさにその兆しがある。30歳を超えた女性から子宮を摘出せよ。一体これほどの暴言を聞いたことがあるだろうか。トランプの発言に似ている。
おかしな人が政治に首をつっこんみ始めている。まさかこんな人に票が集まるのかというおかしな現象は起きている。今のところはまだ能力の低そうな人しか見当たらないから、まだいい。急激に政党として成長するように見えるものはどこにもないが、これで一国主義者の有能な人が現われたときが怖い。
あの兵庫県知事は犯罪者である。何故告発されないのかが分らない。犯罪者その人が再選を目指して選挙に挑んでいる。かなり票が集まりそうである。何という選挙民なのかと思う。これがトランプ現象なのだろう。既成政治に対する不満が高まっていて、批判されるものに票が向かう。
ヒットラーは選挙で登場した。どうだろうか、石破内閣の部分連合が機能停止になったときに、高市氏を中心に自民党が分裂しないだろうか。それを願って動き出している人達は、すでにいるのだと思う。石原慎太郎や三島由紀夫が生きていた時代なら、そういう動きも始まった気がする。
維新の党は極右を目指したのだと思う。橋下氏はトランプになり得る危うい人物であった。今現在はテレビのコメンテーターで力を蓄えているが、いつか維新は自民党右派と連合して、橋下党を立ち上げる可能性がある。高市氏との相性は悪そうなので、今のところその目は無い。ただ、高市氏をルペンに仕立てて、背後に回ったときにはかなり怖いかもしれない。
ただ日本の右傾化の背後にはアメリカがいる。これが変則的国粋主義にならざる得ない理由だ。石原慎太郎東京都知事が、尖閣国有化を発表したのはアメリカである。アメリカの手下である事をいつも示す必要がある、日本の一国主義は変則型の国粋主義なのだ。
自衛隊を国防軍に変えると言ったところで、アメリカの指示に従うことなのだ。アメリカは一貫して日本の軍事力の増強を要請している。攻撃型ミサイル軍を作るとしても、それは日本の安全度を下げるが、アメリカの安全度が上がるという防人国の状態になる。
日本の安全だけを考えたら、日本が中国に近づくことである。これだけ軍事力を強大化している隣国があるのだから、その国と友好関係を結ぶことが、本来の日本の安全保障である。所がアメリカの指示にしたがっている。中国を仮想敵国にして、敵対しろという指示である。確かにアメリカには都合が良いのだ。中山市長には気付いて欲しい。
アメリカトランプ大統領時代はこれからさらに属国日本扱いを強めるだろう。アメリカとの貿易額も減少するかも知れない。そうなれば、否が応でも日本の企業は中国との関係を模索することになる。現在も中国貿易の方が大きいのだ。仮想敵国が一番の経済関係という奇妙な現象。
戦争は食糧危機から近づく。食料の自給の確立は国の安全保障の第一である。日本の食料輸入はアメリカが大きい。アメリカが日本への食料輸出を制限すれば、日本はたちどころに食糧危機に陥る。属国だから仕方がないのではあるが、これが日本の自立を阻む一番の原因である。
日本が独立国になるためには、まず食糧の自給であろう。この点でも日本の保守勢力は、アメリカ依存である。保守勢力のアベ内閣が稲作農業を壊滅させる政策を続けた。アメリカの陰謀なのかと思うほどであった。その結果ますますアメリカの良いなりにならざるえない、日本の状況が生まれた。
日本の国粋主義者は常にアメリカのスパイのような振る舞いをする。日本を売り渡す国粋主義とは一体何なのか。今度登場する日本のトランプは、日本を防人の国化することを主張するはずだ。アメリカの支援を受けて、日本の極右政党は立ち上がるのかも知れない。
先ずは、石破政権が何とか部分連合を機能させられるかどうかである。自民党内には不満が募ることになるだろうが、国民が納得の行く政治が運営されれば、極右勢力の登場はない。野党も節度のある国会運営を行い、不思議な偶然のように表れた、民主主義的国会を有効に活動させて貰いたいものだ。
今は国民民主党だけが動いているように見えるが、実際の国会が始まれば、立憲民主党の動きこそ重要になる。立憲民主党は政策で自分たちが支持されているとは考えないことだ。民主主議を国会で実現するために、支持されていると考えて置いた方が良い。