ひこばえの7月16日の様子
1番田んぼでは、「台光」という台湾から来たと言われている品種を作っている。ただし、台湾には「台光」という品種はない。由来が分らない品種であるが、作ってみた感じでは、インディカ種とジャポニカ種の交配種だと感じる。出穂のバラ付きが大きく、140センチまで伸びる。
昨年の8月に1期目の播種をして、9月に40㎝角植えで田植えをした。今年の1月13日に稲刈りをした。そこから出たひこばえの稲刈りを6月8日に行った。 稲刈りから、5週間経過したことになる。成長は割合とおそい、晩生の品種だ。
稲刈りをしてから、2週目に刈り戻しを行った。少しでも稲のばらつきを解消したいと考えたからだが、それが必要なのかどうかは分らない。それから3週間経ったのが現状である。根がやっと再生してきたという感じである。根が新しく出てくると、葉がしっかりした色の濃いものがでてくる。
全体で言えば、半分ぐらいがまともな株になってきたかという所。湛水を続けていて、一度も渇かしたことがない田んぼである。乾かさない方が株が痛まないと考えていたが、むしろどこかで干しを入れた方が、土壌が良くなり、活性化するような気もする。
一面に、アオウキクサとアカウキクサが出てきている。水面を覆っているので、雑草は出にくくなっている。アカウキクサは絶滅危惧種である。現在は、ミズオオバコがかなり出ている。ミズオオバコがどの程度稲を疎外するのかは分らないが、完全に取り去る気にもなれないで居る。
ミズオオバコは絶滅危惧種で、杜若園芸 1270円で売られているようだが、現在は在庫なしとなっている。薬用植物で、薬効と用途として、鎮咳,去痰,解熱,消腫,利尿作用があり,喘息,咳,水腫,できもの,むくみ,やけどなどに用いる。できものややけどなどには粉末を患部に塗布する.とある。
ミズワラビも生えている。こちらも絶滅危惧種であり、私の石垣島で見た範囲では、ミズオオバコよりも少ないという気がする。何故か杜若園芸 998円で売られていて、現在在庫なしとある。こうした水生植物は、除草剤の普及で、いつの間にか絶滅危惧種になり、遠からず絶滅すると思われる。
2番田んぼは餅米品種の「ゆがふもち」である。鹿児島県農業試験場で作出された品種である。沖縄に比較的向いている品種だと感じる。12月3日に播種して、1月13日に40㎝角で田植えをした。子供達がやる田んぼなので、作業がやりやすいと言うことで、40㎝角植えにしている。
ひこばえをやるなら、一回の収量は低くとも、作業性が良い方が良いと言うことがあり、40㎝角植えを試しているということもある。稲刈りは5月25日に行った。企画ではひこばえはやる予定はなかったが、株がとても良いので試しに20㎝の高刈りをして様子を見ることにした。
現在7週目になる。どんどん良いひこばえが出てくる、高刈りでも比較的一次分節からのひこばえが多い。維持分節からひこばえが出るか、出ないかは品種特性なのだともう。一次分節からひこばえが出やすいゆがふもちは向いている可能性がある。
2番田んぼ「ゆがふもち」のひこばえは大分穂が出てきている。早すぎる出穂と言うことは、葉の量が足りないと言うことになる。ここでも刈り戻しがある方が良いのかどうか迷うところだ。ここも一度の干しもないままに、進めているが、干しはあった方が良かった気はしている。
ひこばえも今のところそれなりには良いが、やはりばらつきが多くなっていることと、一期作よりもイネ株も少し小さい。稲刈り前の追肥や、稲刈り後の追肥など、肥料をやってないので、肥料を必要とする新しい品種は、ひこばえになりあまり大きな株にはならないようだ。
肥料なしでどうなるか、刈り戻しをしないとどうなるかを観察している。16日に草取りに入った。この強い陽射しの中、あまり良い状態には思えない。株が一期作に較べて弱い。葉の色はそれなりに濃いのだが、茎の太さは一期作に較べて随分細くなった。
3番田んぼのミルキーサマーのひこばえ。 種まきが11月3日で田植えが1月6日。40㎝×30㎝植えで、南を広くとり、田植えをした。稲刈りが、5月19日。稲刈り前1週間によみがえり堆肥を投入。20㎝ぐらいの高刈りにした。
来年は高刈りはやらないことにした。高刈り刈り戻しの意味が不明。6月9日に刈り戻す。刈り戻してよみがえりを投入。稲
刈り前にも入れたので、2回目の投入。ひこばえの茎が実にか細いこので、このままではあまり期待できない。
刈り前にも入れたので、2回目の投入。ひこばえの茎が実にか細いこので、このままではあまり期待できない。
そこで深水を始める。深水で太い茎を作り、弱い株は枯らしてしまうことにした。その結果、1割ぐらいの株が枯れて、残った株は徐々にしっかりしたイネ株になってきた。間断灌水を行い。コロガシ除草を行ったが、草は余りないので、あまり意味は無かったが、土壌の改善にはなったかも知れない。
3番田んぼ「ミルキーサマー」のひこばえは、少しだけ太くは成ったが、まだまだ弱い感じだ。ミルキーサマーはひこばえに向いた品種には思えない。追肥を入れてみるのも良いかも知れない。6番に入れるか、3番に入れるか葉の色を見て、どちらかに「よみがえり」を追肥することにしたい。
3番田んぼも干しを入れて、少し渇かした方が良いかもしれない。土壌の状態があまり感心できない気がする。水が熱すぎるというのも良くないことの一つのような気がする。水の動かない場所では40度ぐらいの水温になる。この水温の高さが稲を弱めているように見える。
6番田んぼは「ミルキーサマー」12月3日播種。1月13日40㎝角の田植え。3番田んぼより大分しっかりした稲の株になる。収量は30㎝角に較べれば半減するが、作業が楽になり、ひこばえまでやるつもりであれば、悪くない栽培法になる。
稲刈りは6月8日になる。梅雨に入り稲刈りが出来ないで延びた。刈り遅れ気味であったが、一番良いお米が出来た田んぼになった。出来たお米も粒張りもよく美味しいものだった。ここは刈り戻しはせずに、6月17日によみがえりの追肥を行った。
ひこばえの現状では3番の方が今のところ良いが、それは稲刈り時期が6番は大分遅れたので、その結果稲が老化してしまった。稲が老化すると、ひこばえの再生状態は悪くなる。根が再生を始めれば、変らなくなると思うが、いまのところでは、3番の方が良い。
6番田んぼ「ミルキーサマー」のひこばえはどうも弱い。それもあって一度干しを入れた。ひび割れるぐらい干して、もう一度水を戻したところである。しばらく間断灌水で進めてみたいと考えている。