のぼたん農園の小麦栽培

   



11番の麦予定地



今年の小麦ニシノカオリ刈り取り前の様子

 のぼたん農園では始めて小麦栽培を行った。暑い地域で作るパン用小麦は敵した品種がなく難しいと考えていた。今年は実験的に小田原で作っている。ニシノカオリを作り、栽培条件を探りたいと考えた。土壌もまだ不十分なので、どこまで出来るかは未知数だった。

 今回小麦を作った後には、サトウキビを作る予定なので、小麦は10番11番辺りの田んぼで、二毛作で作ることにしたいと考えている。まだ耕作をしたこととの無い場所なので、土壌の状態が悪いので、今は緑肥を播いて土作りを進めている。

 今年の麦作り面積は6畝ぐらいだったかと思う。畑は8畝ぐらいあったのだが、そのうちの6畝ぐらいに小麦を蒔いた。品種はニシノカオリである。小田原から種を送って貰えたので、その種を蒔いた。石垣の気候に適合した品種とは思えなかった。

 牧場の草地であったところを、ユンボで均して、牛糞堆肥「よみがえり」を200キロぐらい撒いた。一部にサトウキビの絞りかすのバガスも撒いてみた。バガスを撒いたところは、明らかに成長が悪かった。バガスを撒くならば一年ぐらいは寝かした上で、作物を作らないところでないとだめなようだ。

 小麦はほとんど分ゲツをしなかった。種を多く播いたので、一応一部だけは小麦畑らしくなったが、それでも良い成長ではなかった。全体に麦わらがほそかッた。最終的に収量は51キロぐらいしかなかった。コンバインや唐箕がけでかなりの小麦が無駄になった。今年はそういうことも仕方がないかと考えて作業をした。

 コンバインの精度が悪いために、2割近い小麦が失われている気がした。それは唐箕でも同じで、56キロあった小麦が50.6キロまで減少した。収穫作業で、4分の1くらいの小麦が失われてしまうと言う状況であった。今年は余裕も無かった試験栽培なので、それで仕方がないかと考えた。

 収穫作業をもう少し見直して、無駄がでないように考えなければ成らない。先ずは米の収穫から改善して行こうと思う。外に飛ばすための無駄と、下にこぼれ落ちる無駄と、機械の中に残ってしまう無駄がある。これは徹底的に減らさなければだめだ。

 播種の時期は12月30日で刈り取りが4月22日。刈り取りの時の水分量が18%。次回小麦を栽培するとすれば、11月前半には播種したい。もう少し土壌も充実させて、しっかりとした栽培をしたい。今ソルゴーを撒いてあるので、緑肥として育てて漉き込みたい。

 ソルゴーを漉き込んだ後に、夏の間にクロレタリアを播くこともしてみたい。土壌に腐植が足りないから、緑肥の栽培から始めなければならない。小麦を作るとすれば、窒素分がそれなりに必要だから、マメ科の緑肥を夏場に作るのが良いだろう。

 そして漉き込みながら、「よみがえり」を播く必要もあるだろう。今度作る予定の場所は10番と11番の田んぼ予定場所である。ここの田んぼは麦稲の耕作を二毛作を試みてみたいと考えている。石垣の気候であれば、生育が早いので、無理のない二毛作が可能なはずだ。

 麦の品種も考える必要がある。石垣の亜熱帯の気候。夜の気温が15度より下がることがない気候で上手く栽培できる品種でなければならない。今のところ、良い品種がない。ニシノカオリも分ゲツしない状態だった。土壌が不十分だったせいなのか、品種が悪かったのか、その辺りを次は良く考えなければ成らない。

 麦は出来れば作りたいと思う。やはり自給農業には麦と大豆は必要である。すこしづつでもつくり、石垣の気候や土壌の条件に合う栽培方法を見付けなければ成らない。まず品種的に適合する物を探したい。大豆も、小麦も品種的にできが今ひとつである。

 今回3カ所で連動して耕作している。井上農園で、ユメチカラ、125キロ収穫。2反栽培。牛糞堆肥。クロレタリア緑肥。12月24日播種。4月17日収穫。下地農園では12.5キロ農林61号1月10日播種。5月2日収穫。特に肥料を使わなかったが。良い土壌。

 皆さんの意見によると播く時期を早めて、11月中旬には蒔きたいと考えたとのこと。品種は農林61号が一番良く出来たようだ。パン小麦を作りたいとなると、なかなか品種がないと言うことになる。農林61号でもパンは作れると言うが、今回試してみたいと思う。

 - 楽観農園