スマホを始めて買った。

   



 「Redmi Note 10T」とある。どんな物か理解して買ったわけではない。水彩人展のホームページのことでお世話になっている高梨さんから売ってもらったものだ。高梨さんはタブレットで電話しているのではだめだと前から言われていた。

 何も困っていなかったので、その理由がどうもよく分からなかった。むしろスマホで足りている人の方がおかしいと考えていた。何でタブレットという便利な物があるのに、スマホで我慢しているのだろうと、勝手に思っていた。

 それでも高梨さんのいわれる、こうしたITに関することは、だいたいいつも正しいので、今回も思い切って従ってみることにした。私にはタブレットしか文字が打てないから、スマホは使えなかったのだ。もちろん今もスマホでは文字が打てないから、家に帰らなければ文字は打てない。

 のぼたん農園から帰るときに、その日の様子を書いて、帰ります。と、のぼたん農園のラインに書く。そうしておけば、帰った後のぼたん農園に来て私がいないということも無くなると考えている。たまに来る人にも、今の状況が伝わる。

 スマホの一切の設定を高梨さんがしてくれるというので、こんな有り難いことはないので、お願いしたと言うこともある。スマホの機種変更したときに、データー移行などに費用がかなり高い。アプリ1つ2000円とか聞いた。

 スマホは使ったこともないので、よく分からないので、これから努力しなければならない。本で操作を覚えようと考えてしまうので、たぶんそれではだめなのだろう。と言っても現実にはスマホで文字は打たないことになりそうだ。

 当面は携帯電話と思えば良いのだろう。スマホで文字が打てるようになれば良いのだが、スマホに繋ぐことが可能なキーボードというものもあるようだから。これを車に積んでおけば良いかもしれない。そうすればどこでも、スマホでも文字が打てるかも知れない。

 それよりもタブレットとスマホの両方持ち歩くしかないか。ドコモショップで、スマホ2台とタブレットと光回線でいくらになるか聞いてみよう。と考えていたのだが、高梨さんによるとその必要は無いというので、そういうことなら早くスマホも買えば良かった。

 高梨さんがスマホにあるデザリングという機能で、タブレットをスマホがあればどこでも使えるようにしてくれた。ちょっと難しいそうだったので忘れてしまったが、なんとかもう一度教わりまた使えるようになった。これでタブレットとスマホを持って歩けばラインの書き込みも何とかなる。かもしれない。

 いずれにしても少しスマホの練習をしなければならないが、時間が今のところ無いが、今度小田原に行く飛行機の往復のときが良いかもしれない。少し準備をしておけばよりいいだろう。本屋でスマホ操作の本を買ってこよう。こういう考えがだめなのだろう。

 パソコンを始めたのはまだ山北にいた頃だ。山北の駅前通りで薬局をやられていた方から、パソコン操作を教えていただいた。そういう教室をやられていた。教室といっても薬局の奥で教えてくれるのだ。もう何という方だったか名前も思い出せない。

 40歳くらいの時のことか。30年以上前のことになる。ブラウン管パソコンで始めた。あしがら農の会を始めて、これから会を始めるには必要なことだと考えて、勉強した。インターネットがなければこれからの会の運営は出来ないと考えた。

 だからあしがら農の会での連絡はメール連絡だけにした。メールが出来ないと言うので、苦情もあった。農の会で活動したいなら、メールが出来るようにならなければだめだと言いきっていた。電話やハガキの連絡など、手間がかかりすぎて不可能だったからだ。

 30年前にそういう集まりは珍しかったかも知れない。しかし、10年ぐらいして、どこの集まりでもメール連絡が中心になった。これは予測通りだった。ところが今でも水彩人ではメール連絡ができない。もうこれは会の運営の手間が何倍もかかることになる。

 今時スマホぐらい持てよ。と言うことなのだが、どうしても持たないという人がいる。持ってはいるがメールは出来ないと言う人も多い。出来ないなら、スマホ教室に通えば良いだろうと思うのだが、どこの携帯電話会社でも開催している。

 絵を描く人は頑なな人が多い。意地でやらないというのだ。パソコンをやる人も実に少ない。絵を描くと言うことがITに関わりたくないという、どこか前近代的な発想に繋がっているのかも知れない。たぶん合唱の会。体操の会。メール連絡とか、ライン連絡とかでやっているはずだ。

 文章を書く人が、作家用の原稿用紙にペンで書くのでなければ文章が出てこないという人も今でも居るだろう。私はパソコンに向かって、キーボードでなければ文章が出てこない。パソコンが良いのは、早く書けると言うところだ。頭に浮ぶ速度で文字が打ち込める。

 パソコンを始めたときに、まずキーボードのブラインドタッチから始めた。ブラインドタッチを1週間で覚えられますという。CDを買ったのだ。そして、確
かに1週間で覚えられた。その必要があると教えてくれたのが、黒川さんといったかな。山北の駅前の薬剤師の方だ。その方は私と同じ歳だったのだが、早く亡くなられた。

 ブラインドタッチは今はタッチタイピングというらしい。毎朝文章を書くので、速度はだんだん速くなり、だいたい考える速度で書いて行くことが出来る。パソコン入力で良いのは、文章の切り貼りが自由自在ということである。

 一応思いついたことを書いて、後から校正する。今はだいたい3行ごとにすることにしている。それより長くすると、読みにくいように思うのだ。これもそういえば、高梨さんが言っていたことだ。私は文章を読むのが好きな方だから、だらだら長くてもなんともないのだが。読む人のことも少しは考えているわけだ。

 それにしても、あのスマホで長文を書ける人の、指使いは初めから諦めている。あんな指の動きは私には到底無理である。そもそも、パソコンゲームの多くは指の機敏な動きが必要とされているようだ。馬鹿馬鹿しいばかりだ。仮想空間に入り込むのに、指先の機敏さというのもおかしな物だ。

 そのうち頭の中の機敏な反応がパソコンゲームに反映されるようになるはずだ。さらにその先には考えることがパソコンで文章化できるようになる時代が来る。考えるということが高機能化される。絵画も頭で考えた映像が、画面に現われるのだろう。そういう時代の藝術という物はどうなるのだろうか。

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