麦茶の焙煎:淺煎り、中煎り、深煎り、黒煎り

   



 東さんと麦茶づくりをした。半日で8キロの麦茶を作った。いつもはドラム缶を半分にした釜で、いっぺんに大量に作っていたのだが、今回は昔卵油を作っていた、60㎝の鉄の平鍋で作った。どこかに行ってしまったかと思っていたのだが、機械小屋で見つかった。

 今回は試飲が目的である。どの位の焙煎の具合が自分に合った美味しさなのかを試すためだった。麦茶の焙煎も様々で人それぞれに意見がある。だいぶ繰り返してきたが、深い焙煎が好みである。コーヒーの焙煎で言えばイタリアンローストである。

 コーヒーのイタリアンローストはフレンチローストよりも煎りがさらに深い。脂が浮いてくるくらいまでローストする。今回は浅煎り、中煎り、深煎り、黒煎りと4段階の焙煎を試した。麦茶も、焙煎でコーヒーと同じくらい味が変わってくる。

 と言っても焙煎の途中で取り出しただけだ。最後に黒煎りまで行ったという事になる。以前から私は黒煎りイタリアンローストの麦茶が好みだった。所がみんなで麦茶を作ると中煎りぐらいの状態でもうできたという意見が圧倒してしまって、進められないことが多かった。

 みんなの麦茶だからそれは仕方がない。今回は思う存分焙煎をさせてもらった。私の飲む麦茶を作らせてもらう計画だからだ。もう一つは2条大麦と、6条大麦の味が異なるかである。一般には6条大麦が麦茶用とされて出回っている。しかし、ビール用と言われる2条大麦の麦茶もない訳ではない。

 焙煎は強火のたき火で行った。一度よく燃やして熾火になった状態で焙煎をした。黒煎り迄おおよそ1時間である。以前、ドラム缶ガマの時はもっと時間がかかった。卵油用の鉄の平鍋はなかなか良い調子で焙煎が出来た。

 10分程度で淺煎りを取り出す。20分ぐらいで中煎り、45分ぐらいで深煎り、そして1時間ぐらいかけて、黒煎り取り出した。全体で3回やったのだが、だんだん釜が熱せられたためか、時間は短縮された。量は1回に2キロである。

 3時間ぐらいで6キロの麦茶が出来たことになる。焙煎の間はかき回し続けていた。最後には大きな杓子が黒く焦げた。そしていよいよ、試飲である。試飲は4名で行った。味はそれぞれの好みがあるので意見を聞きたかった。

 麦茶の抽出の仕方は、500ccのみずに20グラムの麦茶を入れた。多く入れた方が美味しい。そのまま火にかけて、沸騰してから5分間沸騰したままにして置く。そして火を止めて、30分置いて置き飲んだ。順次4つを作り、較べながら飲んでみた。

 色は明確に焙煎時間に従って濃くなってゆく。色だけで言えば、黒煎りが一番美しい。コーヒーのような色である。色に関しては、全員が濃いほどおいしそうに見えるという事だったと思う。そして、飲み味に関してはどうだったか。

 これはそれぞれのものだと思うので、何とも言えないが、淺煎りを評価した人は居なかった。一人から、中煎りが麦の味が出ていて、甘さも感じられてよいという意見があった。後の3人は強い焙煎の方が苦みも出てきて、麦茶としては良いのではないか。特に冷たくして飲むとすれば、濃い方がさっぱりするのではないか。という意見があった。

 そして、2条と6条の違いは、2条の方が麦らしい繊細な味がしたようだ。6条の方が麦茶らしい味がすると思えた。これは6条の味に慣れているからかもしれない。意外に2条も悪くないというのが、全員の感想だったかと思う。

 補足で、以前小麦で作った時には麦茶の味とは言えないものだった。たぶん裸麦では麦茶は出来ないという事ではないだろうか。麦のもみ殻の焦げた味が麦茶の香ばしい味を作っている気がした。その為裸麦である小麦では麦茶は出来ない。

 本来、2条大麦の方が6条大麦よりも粒が大きい。今回北海道の2条大麦は春蒔き小麦である。小田原の冬に蒔く栽培では十分なものは出来なかった。この2条大麦は北海道の地ビール会社から種籾を頂いたものだ。次回は冬小麦の2条大麦を栽培してみたい。

 暖地向きの2条大麦を作れば、粒の大きい実が収穫できて麦茶の味も変わるのではないだろうか。6条大麦に関しては東さんの大麦で、田んぼへの転換という事があり、少し成熟が足りなかったという事がある。粒は十分大きく、むしろ2条大麦よりも大きいくらいであった。

 2毛作の課題として麦の成熟にはあと2週間ぐらいの時間が欲しかった。麦の苗作り栽培の考えを取り入れる必要があるのかもしれない。麦茶は夏の飲み物の定番である。一番さっぱりしている。温めた麦茶もいいし、ぬるめのものも良い。

 カフェインが入っているものは午後は飲まないことにしているので、どうしても麦茶が良い。さんぴん茶という物を石垣では飲むが、どうしても子供のころから飲んでいた麦茶の方がいい。麦茶を飲んでいれば脱水症にはならないだろう。

 

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