中国が世界を悪い方向に動かしている。
中学生の頃、紅衛兵のような毛沢東ファーンだった。何故そんなことになったのかは今になってみれば、思い出すことも出来ないことだが、中国好きになり、中国への興味は続いている。しかし、習近平政権には全くがっかりすることばかりである。
今ウイグル問題が世界的な批判の対象になっている。日本ではウイグル問題というと、チャンネルサクラのような、ヘンテコ右翼が絡んでいて、関わるとろくなことにならない歪んだ話になっている。石原慎太郎のような中国をシナと呼ぶような人達だ。
ウイグルの人達が中国政府から、ますます抑圧されているのは間違いがない。しかし、それをアメリカが言うかよ。と言うような思いもある。アメリカではアジア人ヘイトが始まっている。これはトランプの分断の続きである。誰か敵を作らなければ、アメリカ人の世界一意識が収まらないのだ。
ウイグル問題もある。アメリカの人種差別もある。ミャンマーでは軍事政権が国民を弾圧し、27人の子供たちまで殺されているという報道があった。世界はコロナに誘発されたように、悪い方向に転げ落ち始めている。日本政府はまるで傍観者である。
日本政府は判断力を失っている。アベ政権の法務大臣だった河合氏が杏里夫人を参議院議員にするために、アベ氏から1億5千万円も貰って、アベ氏の秘書が先頭に立って、お金で票を買う汚れた選挙を行ったのである。これを二階幹事長は、「他山の石」とすると寝ぼけたことを言っている。
菅氏に至っては党の総裁であり、選挙の応援に駆けつけた当事者の一人である。その目的は、アベ批判をした同じ選挙区の溝手顕正 参議院議員を落選させるためである。アベ・菅のやり方は徹底した批判者潰しなのだ。それがアベ長期政権を作り、菅後継政権を生んだ。
日本はこの無様な政権のために衰退を続けている。外交に対して、明確な意思表示ができないでいる。自分のことだと分からないのであれば、韓国の文政権と同じ状況に陥っている。支持率が低下して、自分の意思が表明できないでいる。すべてをコロナの混乱に巻き込んでいる。
この方向を見失った隙に中国は覇権主義を強めている。台湾のことが非常に心配である。とつぜん台湾のパイナップルを害虫がいると主張して輸入を禁止した。これが政治的な脅しであることは明らかである。尖閣諸島にたいしても、何らかの圧力を高めるはずである。
武力的な行動に進ませないためには、日本政府は中国と尖閣諸島の解決に向けて、外交行動を取るべきだ。そして同時に、台湾のパイナップルの購入を国民的に協力すべきだ。台湾との連帯をパイナップル購入で示す必要がある。
すでに多くのスーパーでも販売されているし、楽天やアマゾンの通販でも売られている。東日本大震災の時の台湾の国を挙げての日本への応援を、パイナップルを購入して、感謝を示すべきだ。台湾への中国の虐めを許さないという姿勢である。
中国が態度を変えてきたのは、国力に相応しい扱いを受けたいと言うことなのだろう。世界一の経済大国に近づいているのに、世界から疎まれているという意識がある。日本から見たら、大国らしい振る舞いがないと言うことになるのだが、歴史にないような速さで近代化し、先進国化して、政府も中国国民も大国としての余裕はないのだろう。
それは中国に抜かれるかもしれないと感じ始めたアメリカの余裕のなさと同じように見える。資本主義の競争主義が余裕などないような、えげつない状態になっていると言うことからきている。そして、その経済対立が、世界の危機的な状況を深刻化させ始めている。
今、西欧諸国が経済ではなく、人権問題であるウイグル問題を対立の中心に置いたことは、良いやり方とは私には思えない。チェンネルサクラと似たようなものだ。本当は経済で中国のこれ以上の世界進出を許したくないという事なのだろう。
ウイルグルの問題は複雑である。イスラム教の問題がある。それならば何故、イスラム諸国からウイグル支援の動きはないのか。これも経済問題が大きいと思わざる得ない。中国はアラブ諸国との経済関係を欧米諸国以上に強めている。
世界中が資本主義経済の競争主義の結果、相手に勝たなければ、自国が衰退するという状況に陥ってしまい、自国の経済問題の解決には誰か国外に悪者を見つけなければならなくなっている。ところが企業はそうした枠を越えて、利潤のための独自の動きをしている。
中国とのウイグル問題を掲げての対立も、結局のところ経済の対立が背景にある。中国がアフリカに進出するのも、市場と言うことなのだろう。欧米諸国は自分たちの所場を荒らされるのを、黙ってみていられないと言うことにも成る。
日本は方角を失っている。アメリカとの軍事同盟に依存して中国に対抗しようという考えは、だんだん危うくなるだろう。アメリカにその余裕が失われて行くだろうし、中国の軍事力の強化はさらに強まるだろう。それは欧米諸国が圧力を強めれば、より強化することだろう。
日本は中国との関係を模索するほかない。日本は長年アメリカの属国としての立場に慣
れ親しんだわけだが、アメリカと距離を持たざる得ないことになる。アメリカとの同盟関係が、日本の負担になるときが来る。中国とアメリカとの、等距離に日本は立たざる得ない時が来る。
れ親しんだわけだが、アメリカと距離を持たざる得ないことになる。アメリカとの同盟関係が、日本の負担になるときが来る。中国とアメリカとの、等距離に日本は立たざる得ない時が来る。
それは、不安定で厳しい状況であるだろうが、東アジアの小国として、揺り動かされながら、しぶとく日本という場を確保するほかに道はない。これからの世界は、軍事的に占領し、植民地化しようなどと言うことはまず起こらない。それは経済的にそんなことだからだ。
資本主義では商売相手を食い潰してしまえば、自らの損になる。国がいくら覇権主義的であるとしても、企業というものは利潤を求めている。一番り中の可能性の高い方角に進んで行く。この経済の原則は国といえども逆らうことは出来ないだろう。
日本一番でなければダメだというような、荒唐無稽のことは捨てて、北欧やスイスのように、安定して国民が暮らして行ける国を目指せば良いのだ。江戸時代の日本人の選択を思えば、充分に幸せな国を日本列島に作ることは出来る。
そのためには経済至上主義を捨てることだ。暮らしの充実に方角を転換すべきだ。中国というとてつもない、経済市場主義国が近所で成功を収めるとしても、日本は日本として立派な心豊かな国として進めば良いはずである。経済至上主義は必ず、人間を破綻させる。
中国は当分このまま行くだろうが、そのままで終わる国とは思えない。中国が、中国人が経済だけでないものを求めるときが来るまでしばらく時間はかかるのだろうが、必ず気付くときが来ると思っている。中国で接した人達の人間の大きさ、豊かさを思うと、このまま経済一辺倒で進む人とは思えない。
中国は人口も多い。国もすべてに発展途上である。もうしばらく、周囲に迷惑を掛けながら進むと思わざる得ないが、日本は一定の距離を保って、日本が独立国としての方角を明確にして行くことしかない。