海上自衛隊の最新ヘリコプターが2機墜落

   



 鳥島の東海上で海上自衛隊のヘリコプターが2機墜落した。太平洋の真ん中と言いたくなるような、ずいぶんの沖合で訓練をしている。前回の宮古島での墜落機と同型機らしい。一年が経過して大変な事故が再発してしまった。

 どうも2機は互いに衝突して墜落したらしい。夜の海上で、潜水艦の探知訓練。潜水艦ににミサイルを撃ち込むような訓練をしていたのかもしれない。普通は高度を変えて飛行していて、ぶつかることはないらしいが、訓練中の見張りが不十分だったのかも知れない。

 素人が考えただけでも危険な訓練中の事故だ。日本を守るためにすごい場所で、必死の訓練をしていて、死亡事故に遭われた。申し訳ないような辛い思いだ。前回は10名。今回はまだ行方不明を含めて8名という、大変な数の方の事故だ。

 自衛隊は国土保全隊にした方が良いと考えている者だが、それとは別のこととして、命がけの訓練をしている皆さんに感謝をし、ご冥福をお祈りする。こんな恐ろしいような訓練を続けている。何か私たちの日常感覚とは異なるような感覚の世界が自衛隊にはあるのだろう。

 日本の防衛のために、厳しい海上夜間訓練をしていて、ヘリコプター事故である。先日も沖縄宮古島でヘリコプターの墜落があったばかりだ。あれは中国艦隊の訓練の視察中だったと思われる。海上自衛隊には、夜間の海上訓練をしなければならないほど、切羽詰まった状況判断があるということだろう。

 私は反軍国主義者だが、日本の防衛にはヘリコプターやオスプレーは必要だと考えてきた。所が、どうもこうした垂直離陸飛行機の事故が多い気がして成らない。もっともっと機体の安全性の向上を図るべきだ。厳しい軍事訓練だとしても、さらに安全確実に飛行できるものに、改善して貰わなくては、日本の防衛が危ういと思う。

 直接パイロットから聞いたことがあるのだが、事故と隣り合わせの厳しい訓練を、つまり危険な訓練をしているらしい。戦争を想定しての訓練とは、そういう物だと話していた。ぎりぎりの命がけの訓練をしなければ、戦争場面では役立たないと言うことらしい。

 だから、民間航空機や、民間ヘリコプターの事故と同列に考えることは出来ないとも聞いた。日本のように島が連なる地形では、滑走路のいらない航空機が必要なものだと考えている。離島に住んでいるから余計にそう思う。オスプレーで那覇まで運べば助かる事故もあるのではないか。危険だから反対という声も分らないでは無いが、どうすれば安全性が高まるかは検討課題だ。

 飛行機よりヘリコプターの方が事故が多い気がして成らない。もっと安全性を高めることは出来ないものだろうか。UH60JAはエンジンが2基搭載されているため、片側に不具合があっても安全に飛行できるとされてきた。陸自は前回の宮古島の事故を踏まえ、両エンジン停止を想定した教育訓練の実施など、再発防止策を取りまとめたばかりである。

 肝心の事故原因であるエンジンの出力低下原因は特定できなかった。特定できないと言うことは、再発の可能性がある。そういう危うい状態で、危険な軍事訓練をしていると言うことになる。まずは機体の絶対的な安全性を目指して改良すべきだ。今回の事故はフライトレコーダーによると機体には問題が無かったと言うことらしい。

 今回の鳥島東海上の事故機は海自仕様のほぼ同型機だった。衝突であれば、原因は又別かも知れないが、エンジン不調から、方向性を失い、接触衝突に至ったと言うこともあるかも知れない。夜間の海上であれば、互いの風も強く影響を受けた可能性もある。

 このほか、令和4年1月に航空自衛隊のF15戦闘機1機が小松基地(石川県)を離陸直後に墜落し、乗員2人が死亡。平成30年2月には佐賀県神埼市で陸自のAH64D戦闘ヘリが住宅に墜落し乗員2人が死亡、住宅にいた女児がけがをした。

 多くの人が反対するオスプレーも肯定的に考えてきた。所が、オスプレーにはどうも根幹的な問題が潜んでいるらしい。そのために、あれほど飛行を止めなかった米軍が使用が停止していた。所が何が原因で事故が起きたのかの発表はないまま、改善の指示もないまま、ただほとぼりが冷めればそれでいいというように、使用が再開された。

 原因の公表がないというのに、日本政府は公表されないでもかまわないという態度である。住民の安心に対しては全くの配慮がない。何故落ちたのかが分らない、航空機が安全対策も示されないまま、住宅の上を飛んでいるのである。こんなことが許されて良いはずがない。もう一度書いておくが、垂直離着陸機は必要だと思っている。

 日本をないがしろにしている、米軍の本質である。それは占領軍のままであるから仕方がないようなものだし、先日の岸田氏の米議会での演説では、自衛隊は米国の戦争に同盟軍として、出動すると言うことにしたらしいから、安全性が高まらないことでは、軍事力自体が危ういことになる。

 現在の安全性のレベルで、それに自衛官を訓練で搭乗させるというのは、問題ではないか。むしろ航空機はドローンに変えて行く必要がありそうだ。無人機である。無人機であれば、落ちたとしても人命が損なわれると言うことが無い。ドローン
兵器も中国が先進国らしい。こういう所で日本は頑張るべきだ。

 先端技術は戦争から生まれるというのが歴史だ。これからはミサイルではなく、専守防衛のためのドローン兵器だろう。ロボット兵器の開発は必要なことだ。ドローンの航続距離からして、専守防衛の兵器と考えても良いのだろう。人間を運べるようなドローンが出来れば、それも良いかもしれない。

 安全性の高い垂直離着陸機を開発することは、日本には必要なことだと思う。専守防衛のための武力開発は日本の役割でもある。日本はせめてくる能力はないが、日本をせめることはたやすくないという状態は作る必要があるだろう。

 日本は航続距離の長い戦闘機の開発を始めるらしい。とんでもないことだ。そんなことは日本のやるべき仕事ではない。むしろ航続距離の短い、オスプレーのような、あるいはヘリコプターのような、垂直離陸型の航空機を開発する必要があると思われる。

 - Peace Cafe