政府のコロナ無策

   



 政府はコロナ対策を見失っている。その被害を一番受けているのが医療関係者ではないか。医療関係者がすごい頑張りを続けている。コロナと向き合っている。感謝しても余りあるものがあるほどの、頑張りである。ところがまた第4波である。政府の無策は悲しくなるほどのものだ。

 こういう事になることは多くの人が予想していたことだろう。にもかかわらず、政府は何もせず、有効な手立てを打てない。手立てを打てないどころか、医療関係者の待遇改善すらできないでいる。ベットの確保も準備ができない。大阪や沖縄では医療崩壊が近づいている。

 これが日本の現実なのだろうが、政府の能力の低さも際立っている。同じくらいの経済規模のアジアの国でもなんとかコロナを凌いでいる。日本はまさかのていたらくである。政治家の世襲制によるレベル低下が原因しているのだろうか。

 医療関係者が頑張っているから、それでいいというのが政府のやっていることに見える。先日、看護士さんが40名集団で退職した病院の記事が新聞に出ていた。さすがにもうやっていられないという事だろう。当然のことだ。こんなことがいつまでも続き、終わりが来ることが見えない。誰だって限界が来る。

 しかも、第4波は過去最大になりそうである。せめて早急に看護士さんに特別手当を出してほしい。これは最低限の政府のやるべきことである。ここを凌がなければ、悲惨なことが待っている。コロナで重症化したとしても病院に入れない状態である。治療も受けられず患者が死んでゆく事態である。

 菅氏は口ではコロナ対策に全力で当たると言いながら、何故非常事態宣言を終わりにしたのか。大阪の事態を見れば、総理大臣がアメリカに行くどころではないだろう。これが全力でコロナ対策を当るという事であれば、この人の全力はあまりに非力だ。早く変わってもらわなければだめだ。

 たぶん、アメリカでお互いの息子のことで愚痴をこぼし合って、ハンバーガーを食べ忘れたのだろう。確かに情けないところで意気投合はしたかもしれない。陣頭指揮にあってコロナと対決すべき場面ではないのか。もう国民全体がコロナ疲れに陥っている。

 マスク生活はいい加減うんざりである。しかし、コロナは感染力を増したのだ。今までソウシャルディスタンスが2メートルだったものが、2,5mになっているかもしれない。レストランで食事すること自体が危ないと考えるほかない。

 若い人がもうコロナはどうでもいいという気分になってきている。当然のことである。若い人から、いろいろを奪い過ぎている。精神的に行き詰まり状態になっている。だから、教育現場などではかなり対応が緩くなっている。

 学校の様子を外から眺めていてそう見える。地域によって違うかもしれないが、石垣島ではそう見える。コロナ慣れもあるのだろう。緩くしなければ心が萎えてしまうという現実がある。この社会状況の変化を政府は見えていない。

 小池知事が「東京に来ないでください。」ときつく言っていた。しかし、来ないでくれと言うより、来ないで済むようにしてくれというところだろう。誰だってコロナの渦中に入りたくはない。入りたくないが、入らざる得ない状況の無残。

 コロナは変異をして感染力を強めた。もう一段変異をして、感染すれば必ず死んでしまうような病気に変わる可能性もないとは言えないのだ。感染の連鎖という事はそういう事を生み出す可能性がある。だから、今は最後のコロナとの戦いなのかもしれない。

 ここで敗れれば、スペイン風邪以上の被害が世界に起こるようになるかもしれない。今できたワクチンも忽ちに効果がなくなる可能性さえある。何としても一度コロナを治めなければだめだ。経済とか言っている場合ではないのだ。

 経済が大事というなら、今はコロナを抑えることが経済にとって一番重要になっている。経済を保ちながらでもない。経済が中断してもコロナを押し込める以外にない。もう、聖火リレーなどやっている場合ではない。昨日の聖火リレーという番組がある。

 たまたま見てしまった。その県出身のタレントの方が、ニコニコ笑いながら、オリンピックを頑張りましょうと挨拶をしていた。そこに大勢の観客が集まっていた。なんでこんな馬鹿馬鹿しいことを今やらなければならないのか。選手のことを考えたら、一人でも感染者を減らすことだろう。選手に迷惑をかける聖火リレーになっていることが分からないのだろうか。

 聖火リレーがタレントの踏み絵になっているのかもしれない。これを断れば、自分の意見のあるタレントの枠に入る。つまり、面倒くさい人の枠に入れられる。当然、観光大使は無理になるだろう。この世間的な変わりが辛い。こういう忖度社会をもう乗り越えていいのではないか。

 今やれることは一日も早くワクチンを打つことだ。50%超えれば、全体に効果が出てくるようだ。先ずは65歳以上の老人がワクチンを打つ。これで医療関係はだいぶ楽になるはずだ。6月一杯ぐらいでやらなければだめだ。すべての力をここに結集しなければならない。

 海外ではワクチンボランティアがあるらしい。全くの素人の人が、ワクチン注射まで扱っている。あらゆる手立てを考えて、一日でも早く老人のワクチンを終わることだ。老人が終われば、すぐに成人のすべてにワクチンを打つことだ。

 まだ今のワクチンが効果がある。その間に何とかコロナを抑え込まなければ、大変な事態が待っている。9月までに全員にいきわたるワクチンが来るという事なら、その間にすべて人がワクチンを打てる体制を作るほかない。
 最近他所の国で出来ることが日本ではできなくなっている。この点心配であるが、ワクチンを最優先に考えて、行政は全力で当たってもらいたいものだ。そしてこの間にも日本製ワクチンの製造を頑張らなければだめだ。コロナは一度終わっても、また再燃する可能性も高い。
 
 
   

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