当たらなければいい、経済破綻への道

   


 この風景をとことん描いてみようと考えている。出合った日本一の田んぼの風景である。左側の下の木を切らして貰っている。地主さんが片付けてくれた方がありがたいと言われているということなので、すこしづつ切っている。運動不足の解消になっている。ここの田んぼがなくなることが一番の心配である。あと10年はせめて描きたい。

 日銀は27日、金融政策決定会合を開き、追加の金融緩和策を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が急速に悪化するなか、長期金利の上昇を抑えるため、国債を制限なく必要な量を購入する。社債などの買い入れ枠は合計20兆円と従来の3倍近くに増やす。市場に供給する資金を増やし、財政や企業の資金繰りを支援する。

 IMFは世界全体の2020年の実質GDP予測を-3%に下方修正。アメリカは-5.9%、中国は1.2%、日本は-5.2%となっている。

   にもかかわらず株価は又上昇している。いよいよ経済破綻が近づいていると言うこととしか思えない。誰が考えても戦後最大の世界経済の非常事態である。実体経済に大きなブレーキがかかっている。これで株価が上昇すると言うことは、お金が行き場を失って、迷走して居ると言うことなのか。

 マネーゲームの一種なのであろう。お金が行き場を失いもてあそばれている。金儲けだけが目的の人達が、実質経済は破綻しかかっているにもかかわらず、行き場のないお金をどこに向けたら、儲かるかだけに必死である。株価にあがきの姿が浮んでくる。本来の企業活動のための資金としての株式投資とはかけ離れたものだ。

 企業の可能性を見定めて、ここに投資すればお金が生かされるだろうというのが、本来の株式投資ではないのか。ところが、このところの株価の動きはこの株の買いが集中しそうだというような、変動にだけ反応して売り買いが行われているようだ。企業活動の可能性とはほど遠い株式相場なのではないだろうか。それを支えているのが、日銀や日本政府系のファンドである。

 国債を政府が発行し、いくらでも日銀が買い取る。これはお札を印刷する権利は政府にあるから、無尽蔵にお金を作り出す方法と言うことである。お金の発行が金本位制の時代とは多く変わっている。国民に10万円づつ配るのだから、その分お金を印刷しましょうと言うことだ。お金はないのだから、赤字国債を発行し、それは日銀が買い取ることにすればいい。これをいくらでもやってかまわないという経済理論があるらしいが、私には理解不能である。

 必ず財政赤字が増大して、そのお金を返済する将来の人達の負担になる。こんな馬鹿げたことを繰り返しているのが、アベノミクスと言うことだろう。これが正しい経済政策だという、経済学理論があるというのだが、理解不能。政府は物価上昇を目指すとしている。当然のことで、国債の利子よりも物価を上げれば、負担がなくなる。

 しかし、現実には物価は上がらないし。政府の財政赤字は膨らむ一方である。ドンドンこれをやれば景気が回復するという主張をする人さえ居ることが余りに不自然だ。私には意味不明である。借金生活を今日本人はしているのだ。今の10歳から生まれたての子供達から、一人10万円ずつ借りたのだ。しかもそれを返すのは今の子供達なのだ。こんなにひどい大人はない。子供が生まれないわけだ。

 日本ほどひどい財政赤字の国はないのだから、日本から逃げ出す人が、どこかで出始めるのではないだろうか。私が10代であれば、移民を考える。あるいは自給自足生活に入る。この2つしかない。今の時代のつけを未来に回して良いわけがない。今苦しくとも子供達に苦労をかければいいとは到底思えない。

 もう政府など当てにしない、無政府のつもりの生活を目指した方がましだと考える。なぜ、自分が使ったのでもない親の世代のだらしない生活の付けを負担しなければならないのか。どういう理論でごまかそうというのだろうか。

 これだけの財政赤字を解決するには消費税しかない。これが消費税賛成の考え方だった。消費税は弱者の負担が大きい問題のある税である。しかし、そんなことも言ってられない状況だと考えたのだ。ところが消費税どころではない出費である。

 そしてついに日銀がたがを外した。将来のことどころではないとして、なりふり構わずである。今破綻したら元も子もないと言うことだろう。日本の経済は追い込まれたのだ。これでもアベノミクスは買いか。どう考えても売りだろう。海外の投資家が日本株を見捨てるときは遠からず来る。そのときに起こるだろう悲惨な状況が、目に浮ぶようだ。

 これが経済など分からない、素人考えの間違いなら幸いである。間違いだと私も思いたいが、他に考えようがないのだ。それほど遠くないうちに、経済破綻が起こる。地方銀行の破綻ではないかと想像している。一行1000万円以上は預けないことだ。あればの話だが。

 今回の日銀の手段は最終手段なのだろう。破綻を先延ばしにしたに過ぎないはずだ。コロナがどこで収束するかにもよるが、長引けば破綻は近くなる。その日に備えなければならない。やはり自給生活と言うことだろうか。
 
 老人の私はまだいいが、若い人達はいよいよ困難な時代に向かうのだと思うと、申し訳ない気持ちだ。私たちが残した借金を若い人に返して貰わなければならない。出来るのかどうかも分からない大変なことになっている。

 - Peace Cafe